商標とは?わかりやすく実例で解説|商品名・ロゴの意味と役割

商標とは何かをわかりやすく解説するアイキャッチ画像|知育特許事務所

このページでは、「商標とは何か?」を、できるだけ噛み砕いて説明します。味噌のパッケージや回転寿司チェーンの看板など、身近な例を通してイメージできるように整理しました。

商標は、専門用語で説明すると難しく感じますが、本質はとてもシンプルです。「お客さんが、自社の商品やサービスを見つけるときの目印」と考えると理解しやすくなります。

商標とは?「商い」の「標(しるし)」という意味

商標とは商品やサービスに使用するネーミングやロゴなどのことであることを説明する説明文。
▲商標とは商品やサービスに使用するネーミングやロゴなどのことである

「商標」という漢字が表すとおり、商標を一言でいうと「商いの標(しるし)」です。もう少し砕いて言えば、商品やサービスに使うネーミングやロゴなどの『目印』が商標です。

例えば、スーパーマーケットで味噌を買うとき、棚にはさまざまなメーカーの味噌が並んでいます。その中から欲しい味噌を見つけるとき、パッケージに書かれた商品名やロゴを手掛かりに探します。

同じように、外食チェーンのお店を探すときには、街中の看板に書かれている店名やロゴを目印にします。この「商品やサービスを選ぶときの目印」が、まさに商標です。

商品に使われる商標の例(味噌のパッケージ)

パッケージを手掛かりに沢山の味噌の中から欲しい味噌を手に取ることができるイメージ図。
▲パッケージのネーミングやロゴが、商品の目印になっている

スーパーマーケットの味噌売り場には、色々なメーカーの味噌がずらりと並んでいます。以前に買って気に入った味噌をもう一度買いたいとき、多くの方はパッケージに書かれた商品名やロゴを見て探すはずです。

料亭の味(だし入り)の味噌の画像

マルコメ株式会社HP|だし入り味噌「料亭の味」

例えば、マルコメ株式会社が販売する「料亭の味(だし入り)」の味噌のパッケージには、大きく「料亭の味」というロゴ化されたネーミングが表示されています。このロゴが目印になることで、数ある味噌の中から「前に買ったあの商品」を探し出すことができます。

このように、たくさんの商品が並ぶ中で、特定の商品を選ぶときの手掛かりとなるネーミングやロゴが、商品に使われる商標の典型例です。

サービスに使われる商標の例(回転寿司チェーンの看板)

商標は、モノだけでなくサービスにも使われます。街中を歩いていると、飲食店などの看板が目に入りますが、ここでもロゴや店名が「どの店か」を示す目印になっています。

スシローの店舗看板の画像

株式会社FOOD & LIFE COMPANIESのHP|トップページ

株式会社FOOD & LIFE COMPANIESが展開する回転寿司チェーン「スシロー」では、店舗の看板に「スシロー」のロゴが大きく表示されています。土地勘のない場所でお店を探すときでも、このロゴを目印にスシローを見つけることができます。

このように、サービスを提供するお店の看板や店名に使われるロゴ・ネーミングも、お客さんがお店を選ぶときの目印となるため、立派な商標です。

なぜ商標登録が必要なのか|似たロゴを止める仕組み

自社商品と他社商品の目印が同じ場合には区別がつかない説明図
▲自社商品の目印と他社商品の目印が同じだと、お客さんは区別できない

商標は本来、お客さんが自社の商品・サービスを見つけるための目印です。しかし、もし自社と他社が同じようなロゴやネーミングを使ってしまうと、お客さんはどちらの会社の商品なのか見分けづらくなってしまいます。

このような混乱を防ぐために用意されている仕組みが商標登録です。商標登録が認められると、その登録商標について、他社が紛らわしい商標を使った場合に商標権侵害として差し止めや損害賠償を請求できるようになります。

つまり、商標登録をすることで、商標が「自社だけの目印」として機能しやすくなり、競合との違いをはっきりさせることができるのです。

商標登録の実例:「料亭の味」と「スシロー」

商標登録第6426871号の「料亭の味」の登録商標

商標公報|商標登録第6426871号

マルコメ株式会社は、「料亭の味」というロゴについて商標登録を行っています。これにより、「料亭の味」というネーミングがマルコメの商品を示す目印であることが、公的にも認められている状態です。

 商標登録第5540323号の「スシロー」の登録商標

商標公報|商標登録第5540323号

同じく、株式会社FOOD & LIFE COMPANIESも「スシロー」のロゴについて商標登録をしています。「スシロー」という商標を登録しておくことで、他社が紛らわしいロゴで回転寿司店を展開しようとした場合に、商標権に基づいて対応することができます。

このように、商標登録は「目印」を法律的に保護するための制度だと考えるとイメージしやすいと思います。

よくある質問

Q1. 商標とは何ですか?簡単に教えてください。

商標とは、商品やサービスに使うネーミングやロゴなどの「目印」です。スーパーの棚で商品を選ぶときや、街中でお店を探すときに、お客さんが自社の商品・サービスを見つける手掛かりになるしるしを指します。

Q2. 商標と商標権はどう違いますか?

商標は、実際に使われている商品名やロゴなどの「目印」そのものです。
一方、商標権は、その商標を特定の商品・サービスについて独占的に使えるようにするための権利で、特許庁で商標登録したときに発生します。

Q3. 商品名とロゴは、どこまで商標になりますか?

商品名の文字だけでも商標になり得ますし、文字と図形を組み合わせたロゴマークも商標になります。また、店名やサービス名、パッケージのデザインの一部なども、役割として「お客さんの目印」になっていれば商標として扱われます。

Q4. ®や™マークにはどんな意味がありますか?

一般に「®」は登録商標(登録済みの商標)であることを示す記号として使われます。「™」は、まだ登録されていなくても、商標として使っていることを示すために用いられることがあります。日本では表示義務はありませんが、海外展開を視野に入れる場合は意味を知っておくと安心です。

Q5. どんなときに商標登録を検討した方がよいですか?

今後も長く使う予定のブランド名やロゴがあり、広告やパッケージ、Webサイトなどに使用をしていく場合は、早めに商標登録を検討した方が安心です。競合が似た名前やロゴを出してきたときに、商標権に基づいて差し止めや交渉がしやすくなります。

使用中の名前・ロゴがあるなら、商標登録の検討を

商標とは、自社と他社の商品・サービスを区別するためのネーミングやロゴなどの目印です。競合他社に似たような商標を使われてしまうと、お客さんにとっての「目印」としての機能が弱くなり、せっかく育ててきたブランドが埋もれてしまうおそれがあります。

もし、すでに使っている商品名・サービス名・ロゴがあり、今後も長く使っていきたいとお考えの場合には、商標登録の必要性を一度検討してみる価値があります

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この記事を書いた人:弁理士・米田恵太(知育特許事務所)

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米田恵太
知育特許事務所 代表弁理士(弁理士登録番号:第16197号)。 中小企業や個人の方を中心に、商標価値評価(簡易RFR)や 3Dプリント試作×知財戦略のサポートを行っている。商工会議所、金融機関、各種業界団体などでの講演実績も多数。 幼い頃、大切にしていたガンダムのカードをパクられた経験から、「大切なものをパクられないようにする」ために特許・商標・意匠などの知的財産の取得支援を行うとともに、取得した知財の価値を実感できるよう「守るだけでなく活かす」ことを重視している。 支援先は、メーカー、スタートアップ企業、個人発明家、デザイン会社、 マーケティング会社、ミシュラン掲載の飲食店など多岐にわたり、アイデアの保護や出願、3D試作、価値評価など、案件ごとに必要な部分を組み合わせてサポートしている。