ロゴ商標、文字商標、取得すべき商標を見分けるには

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ロゴ商標なのか、文字商標なのか、どのような商標を取得すべきかで迷った場合は、先ずは、取得を検討している商標をどのような形で使うのかを確認しましょう。そして、実際に使うものと同じものについて商標を取得しましょう。

▲文字商標とロゴ商標の違い

ロゴ商標、文字商標というくくりで、取得すべき商標を見分けようとすると、何がロゴ商標で何が文字商標なのか、わからなくなる場合もあります。そのため、取得すべき商標を見分けるには、実際に使うものと同じものについて商標を取得すべきと考えると良いでしょう。

取得すべき商標を見分ける方法

取得すべき商標を見分けるための第一歩は、取得を考えている商標をどのように使うのかを確認することです。

実際に使われている商標を参考にする

取得を考えている商標をどのような形で使うのかについて、イメージが湧かない方もいるかもしれないので、実際に使われている商標の具体例を見てみましょう。

文字商標の例(HONDA)

引用:商標公報|商標登録第4797605号の防護標章登録第1号

ホンダ技研工業株式会社が保有する商標です(第4797605号)。TVのCMなどで見かけるHONDAとの赤色の文字です。デザインされたHONDAとの文字が赤色で書かれ、文字全体に装飾が施されています。

このように文字に装飾が施された商標をロゴ商標と言う場合もあります。しかし、文字に装飾を加えた場合に、どこまでが文字商標で、どこからがロゴ商標かというのは、区分けするのが難しいところがあります。また、何が文字商標で何がロゴ商標なのかと考えると、混乱する場合もありますので、文字商標、ロゴ商標のくくりは気にする必要はありません。ここでは、実際に使われている商標の大まかな種類をお伝えしたいので、便宜的に文字商標としております。

図形商標の例(スターバックスコーヒー)

引用:商標公報|商標登録第5737384号

スターバックス・コーポレーションが保有する商標です(第5737384号)。街中などで見かけるコーヒーチェーン店のスターバックスコーヒーの店頭などで見かける女性が描かれたロゴです。

文字と図形の商標の例(ローソン)

引用:商標公報|商標登録第5654011号

株式会社ローソンが保有する商標です(第5654011号)。コンビニのローソンの看板として見かける牛乳瓶のようなマークとLAWSONなどの文字が描かれたロゴです。

文字と記号の商標の例(アマゾン)

引用:商標公報|商標登録第5886480号

アマゾンテクノロジーズ インコーポレイテッドが保有している商標です(第5886480号)。アマゾンから送られてくる段ボールに描かれたアマゾンとの文字と矢印の記号が描かれた黒色のロゴです。

一般的には使用する商標を取得する

実際に使われている商標を参考にして取得を検討している商標の使い方が確認できたら、取得するのに適して商標が見えてきます。一般的な考え方としては、実際に使うものについて商標を取得するのが望ましいです。実際に使わない商標を取得しても、せっかく取得した商標が取り消されてしまう場合があるからです。

例えば、上記のHONDAのようにデザインされた赤色の文字で使う場合には、デザインされた赤色のHONDAとの文字について商標を取得することが適しています。また、上記のアマゾンのように文字と記号を組み合わせて使う場合には、文字と記号を組み合わせたものについて商標を取得することが適しています。

文字商標、ロゴ商標という区分けで取得すべき商標を考えるという方法もありますが、何が文字商標で何がロゴ商標なのか分からなくなることもあるので、実際に使用するものについて商標を取得するのが良いと、考えるのがお勧めです。

使用する商標の数が多い場合は露出が高い順に商標を取得する

実際に使用するものについて商標を取得するのがいいものの、取得しようとする商標の数が多いと、費用が高くなり、全ての商標を取得することが現実的ではない場合があります。このような場合には、費用との兼ね合いで露出が高いものから順番に商標を取得しましょう。露出が高ければ、他の人から真似されてしまう可能性が高いからです。なお、予算に余裕がある場合には、使用しようとする全ての商標を取得してもよいでしょう。

使用する商標の詳細が不明ならば確定している範囲で商標を取得する

実際に使う商標の使い方を確認する時に、どのように商標を使用するのか明確に分からない場合があります。例えば、実際に使うネーミングは決まっているものの、具体的なデザインが決まっていない場合には、使用する具体的な商標はわかりません。

このような場合には、実際に使うネーミング(文字)について商標を取得してもよいでしょう。商標を取得するためのルールの1つに、一番最初に申請しないといけないという、いわば早い者勝ちという決まりがあります。デザインが完成するのに時間を要する場合には、既に決まっているネーミングについて他の人に商標が取られてしまう可能性があります。そのため、他の人に商標が取られるのを防ぐために、既に決まっているネーミングについて商標を取得しても良いでしょう。なお、デザイン完成までに時間がかからない場合や、他の人に商標が取られる可能性は低い場合には、デザインの完成を待って商標の取得をしてもよいでしょう。

先ずはどのように商標を使用するのかを確認しよう

取得すべき商標を見分けるためには、ロゴ商標や文字商標といったくくりにこだわらず、先ずは、どのように商標を使用するのか確認しましょう。取得した商標を実際に使っていないと、商標が取り消されてしまう場合があります。そのため、一般的な考え方としては、実際に使用するものについて商標を取得しましょう。ただし、例外的に使用する商標のバリエーションが多い場合には、予算に合わせて露出の高いものから順に商標を取得しましょう。使用する商標の詳細が決まっていない場合には、既に決まっている部分で商標を取得できるものを取得してもよいでしょう。

また、実際に使用するものがデザイン性のない文字のみで、文字の書体だけを変えて使うことがある場合には、書体を特定しない標準文字の商標を取得するのも1つの方法です。標準文字の商標を取得すると、書体が特定されないため、デザイン性のない文字で書体だけが異なるものを1つの商標で守ることができるようになります。

なお、使用する商標が多かったり、商標のデザインが決まらないなどで、どのような商標を取得すべきか分からないことがある場合には、弁理士に相談してもよいでしょう。

ABOUTこの記事をかいた人

米田恵太

弁理士。当サイトの運営責任者。幼い頃、大切にしていたガンダムのカードをパクられた経験から、大切なものをパクられないようにすべく、特許や商標などの知的財産で大切なアイデアなどを守ったり、活用したりするサポートをしています。 商工会議所、商工会、金融機関、企業など各種業界団体での講演実績も多数。 支援先は、メーカー、スタートアップ企業、個人発明家のみならず、デザイン会社、マーケティング会社、ミシュランに掲載の飲食店など多岐にわたっています。