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独自調査 建設

特許権(仮設防護柵)

6.0% 認定料率
▲代替技術なし▲競業関係▼代替技術あり▼寄与度低
事件番号 令和3年(ワ)第29254号
判決日 2025/12/17
裁判所 東京地裁
認容額 合計9,156万2,926円(原告GX分:独占的通常実施権侵害6,884万4,054円+特許権侵害657万0,267円、原告Gテクノ分:独占的通常実施権侵害1,614万8,605円

📋 判決要旨

判決日: 2025年12月17日 | 裁判所: 東京地裁 | 料率: 6.0%(102条3項。独占的通常実施権侵害の損害は102条2項の類推適用で算定)


道路工事現場で使用する仮設防護柵(=仮設用ガードレール)に関する特許侵害事件。本件特許は、H形断面の長尺基礎の内部空間にガードレール支柱を収容できる構造とすることで、組立作業の効率化・施工現場での置き場所不足の解消・運搬コストの低減を実現する仮設防護柵に関する発明である。特許権者の大都技研は原告ら(GX・Gテクノ)に独占的通常実施権を許諾し、原告らが仮設防護柵のレンタル事業を行っていた。被告は北海道内の道路工事53件で被告製品を貸し渡し、特許権及び原告らの独占的通常実施権を侵害した。特許は令和元年6月8日に存続期間が満了しており、差止請求はない。


損害は2つの経路で算定された。①原告ら(独占的通常実施権者)の損害は、102条2項の類推適用(=独占的通常実施権者にも、専用実施権者と同様に侵害者利益の推定規定を適用すること)により、被告の限界利益7,707万3,171円から特許権者に支払うべき実施料相当額553万0,528円(売上高の6%)を控除し、消費税8%相当額を加算した7,726万6,054円を損害額と推定。売上比率(GX 81%・Gテクノ 19%)で按分し、各弁護士費用(損害額の1割)を加算。②大都技研(特許権者→GXが承継)の損害は、102条3項(=実施料相当額を損害とする規定)により、被告製品の売上高9,217万5,459円に料率6%を乗じ、消費税8%相当額を加算した597万2,970円を損害額とし、弁護士費用(1割)を加算。なお、原告らは弁護士費用にも消費税8%を加算すべきと主張したが、裁判所は認めなかった


料率の決め方:(102条3項)

  • 📊 基準: 「知的財産の価値評価を踏まえた特許等の活用の在り方に関する調査研究報告書」(帝国データバンク・平成22年)によれば、工学一般の平均値3.3%・最大値9.5%、器械の平均値3.5%・最大値9.5%。「特許権等の実施料相当額算定手法について」(日本知的財産仲裁センター・平成30年)によれば、「トンネル断面のマーキング方法」の実施料率が3%

(※帝国データバンク報告書の元データは[経産省2010年調査報告書](https://www.meti.go.jp/policy/intellectual_assets/guideline/list15.html)として公開)

  • 📈 引き上げ要因: 仮設防護柵の構成全体に関わる重要技術(=基礎のH形断面内部にガードレールを収容し、組立効率・省スペース・運搬コスト低減を同時に実現する構造に関する発明)であり、相応の重要性がある
  • 📈 引き上げ要因: 代替技術が存在しない
  • 📈 引き上げ要因: 特許権者と被告は競業関係にあり、特許権者は原告ら以外の第三者に実施許諾する意思がなかった
  • 📉 引き下げ要因: 被告製品の貸渡しは道路工事の請負に付随して行われており、顧客(発注者)は防護柵の特許技術を理由に被告を選んだわけではないため、売上げへの発明の寄与は限定的
  • 結論: 基準の3〜3.5%台から上方修正して6%

認容額合計9,156万2,926円(原告GX分:独占的通常実施権侵害6,884万4,054円+特許権侵害657万0,267円、原告Gテクノ分:独占的通常実施権侵害1,614万8,605円。各弁護士費用を含む)。

📜 判決文全文

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裁判所の判断
▼ 判決文全文(クリックで折りたたみ)
主 文
1被告は、原告GXに対し、6884万4054円及びこれに対する令和元年6月8日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

2被告は、原告Gテクノに対し、1614万8605円及びこれに対する令和元年6月8日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

3被告は、原告GXに対し、657万0267円及びこれに対する令和元年6月8日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

4原告らのその余の請求をいずれも棄却する。

5訴訟費用は、原告GXと被告との間で生じた費用は、これを20分し、その7を原告GXの負担とし、その余を被告の負担とし、原告Gテクノと被告との間で生じた費用は、これを10分し、その3を原告Gテクノの負担とし、その余を被告の負担とする。

6この判決は、第1項ないし第3項に限り、仮に執行することができる。
第1 請求
1被告は、原告ら各自に対し、1億2487万1474円及びこれに対する令和元年6月8日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

2被告は、原告GXに対し、1557万7280円及びこれに対する令和元年6月8日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
第2 事案の概要
等1事案の概要本件は、原告らが被告に対し、被告による別紙物件目録記載の製品(以下「被告製品」という。)の貸渡しによって、承継前原告大都技研株式会社(以下「大都技研」という。)が有していた発明の名称を「仮設防護柵及び仮設防護柵組立工法」とする特許(特許第3193356号。以下「本件特許」という。)に係る特許権(以下「本件特許権」という。)及び原告らの独占的通常実施権が侵害されたと主張して、①原告らの独占的通常実施権の侵害の不法行為に基づく損害賠償金1億2487万1474円及びこれに対する不法行為以後の日である令和元年6月8日から支払済みまで民法(平成29年法律第44号による改正前のもの。以下同様。)所定の年5分の割合による遅延損害金の支払(連帯債権)、②原告GXが承継した大都技研の特許権侵害の不法行為に基づく損害賠償金1557万7280円及びこれに対する前同様の遅延損害金の支払を求める事案である(損害期間は平成28年6月30日から令和元年6月8日までである。以下「本件侵害期間」という。)。

2前提事実(当事者間に争いがないか、弁論の全趣旨により容易に認められる事実。以下、枝番号のある証拠について枝番号を記載しない場合は、全ての枝番号を含む。)

⑴ 当事者等ア原告GXは、建築工事に関連する製品の開発等を目的とする株式会社である。原告Gテクノは、各種建材の製造販売等を目的とする株式会社である。大都技研は、各種建材の開発等を目的とする株式会社であり、令和5年7月1日、原告GXに吸収合併された。(甲18)

イ被告は、土木建築工事の請負、土木建築用資材の販売等を目的とする株式会社である。

⑵ 本件特許権ア本件特許権は、平成11年6月8日を出願日(特願平11-160740)、平成13年5月25日を登録日とする特許権であり、令和元年6月8日に存続期間が満了した(甲1、2)。

イ原告らは、遅くとも平成28年6月30日までに、大都技研から本件特許権について通常実施権の許諾を受けた(独占的通常実施権か否かについては争いがある。)。

⑶ 特許請求の範囲の記載本件特許の請求項1記載の発明(以下「本件発明」という。)に係る特許請求の範囲の記載は、以下のとおりである(甲2)。ガードレール支柱と、ガードレールとを備えた仮設防護柵上部構造と、前記仮設防護柵上部構造が枢設された、断面H形部材でなる仮設用長尺連続基礎と、を備え、前記仮設用長尺連続基礎に前記仮設防護柵上部構造を収容可能な大きさの収容空間を形成したことを特徴とする仮設防護柵。

⑷ 被告の行為ア被告は、本件侵害期間中に、53件の道路工事(以下「本件工事」と総称する。)を受注し、本件工事を行い、その際、道路工事に必要な仮設防護柵である被告製品の貸渡しを行った。被告は、被告製品の貸渡しの際、被告製品を本件工事の現場まで運搬し、工事現場における被告製品の組立て、設置及び撤去(以下「組立等」という。)をし、工事現場からの運搬も行った。

イ被告製品は本件発明の技術的範囲に属する。

⑸ 原告らによる実施原告らは、本件侵害期間中、本件発明の実施品である仮説防護柵(以下「原告防護柵」という。)のレンタル事業を行っていた。

3争点

⑴ 独占的通常実施権侵害の不法行為の成否

⑵ 原告らの独占的通常実施権侵害による損害の発生及びその額

⑶ 大都技研の特許権侵害による損害の発生及びその額4争点に関する当事者の主張

⑴ 争点⑴(独占的通常実施権侵害の不法行為の成否)について(原告らの主張)原告らは、大都技研から本件特許権について独占的通常実施権を許諾され、これに基づいて、原告ら以外の第三者との関係では独占的に原告防護柵のレンタル事業を行っていた。したがって、被告による被告製品の貸渡しは、原告らの法律上保護される利益を侵害するものであり、原告らに対する不法行為に当たる。

(被告の主張)原告ら双方が大都技研から本件特許権の通常実施権を許諾されていたことからすれば、原告らの通常実施権は独占的なものとはいえないから、被告による被告製品の貸渡しは、原告らに対する不法行為に当たらない。

⑵ 争点⑵(原告らの独占的通常実施権侵害による損害の発生及びその額)について(原告らの主張)

ア特許法102条2項の類推適用の可否原告らは、独占的通常実施権の許諾を受けて原告防護柵のレンタル事業を行っていたのであるから、被告製品の貸渡しの侵害行為がなかったならば原告らが利益を得られたであろう事情があるといえる。したがって、原告らが独占的通常実施権侵害により受けた損害の算定について、特許法102条2項を類推適用することができる。

イ侵害行為により受けた利益被告の売上高及び控除すべき経費は、別紙損害額一覧表の「原告らの主張」各欄のとおりであり、侵害行為により受けた利益は、売上高合計1億2019万5058円から控除すべき経費合計1182万4106円を控除した1億0837万0952円である。争いのある費目に関する主張は、以下のとおりである(括弧内の英字及び数字は同別紙の符号に対応する。以下同じ。)。

(ア) 運搬費(B)運搬費は、被告製品の運搬について生じた売上げであるから、被告製品の貸渡しに付随するものであり、侵害行為によって生じた売上げである。

(イ) 現場管理費、法定福利費、諸経費、共通仮設費、通勤費及び安全費(以下「現場管理費等」という。)(C)被告の売上げを抽出するために参照した被告の請求書のうち、仮設防護柵に関するものが全部又は大半を占める請求書に記載された現場管理費等の合計は(C)のとおりである。これらの現場管理費等は、仮設防護柵を受注しなければ生じなかった売上げであるから、侵害行為によって生じた売上げである。

(ウ) 仮設ネットのレンタル料(D)仮設ネットのレンタルは被告製品の貸渡しに付随するものであり、仮説ネットのレンタル料は、侵害行為によって生じた売上げである。

(エ) アンカーボルトの販売費(E)アンカーボルトの販売は被告製品の貸渡しに付随するものであり、アンカーボルトの販売費(代金)は、侵害行為によって生じた売上げである。

(オ) 被告製品の仕入費(1)被告は、第三者に委託して、別紙仕入費計算表「製造時期」欄記載の時期に、「数量(長さ)」欄記載の数量の被告製品を製造し、「仕入費」欄記載のとおり仕入費(代金)を支払った。仮設防護柵は20年間使用できる強度を有するから、仕入費を240月で除して1か月間の貸渡しに対応する仕入費を算出することができる(同別紙「B」のとおり)。そうすると、控除すべき経費は、これに本件侵害期間中の使用月数(同別紙「A」のとおり)を乗じることにより算出することができ、その金額は、合計1106万0606円である(同別紙「C」のとおり)。(カ) 被告製品の運搬の外注費及び燃料代(2)被告製品の運搬に係る外注費及び被告のトラックによる運搬の燃料代の具体的な額を示す証拠はない。燃料代には被告製品以外の資材等の運搬に係るものも含まれるから、侵害行為に直接関連して追加的に必要となった経費には当たらない。(キ) 仮設ネットの製造費(3)仮に、被告が仮設ネットの製造費を支払っていたとしても、仮設ネットは、長期間使用することができるものであるから、仮設ネットの製造費の全額が侵害行為に直接関連して追加的に必要になった経費に当たるとはいえない。(ク) アンカーピンの製造費(4)アンカーピンの販売本数は2894本、製造費は1本当たり250円である。(ケ) アンカーボルトの製造費(5)アンカーボルトの販売本数は160本、製造費は1本当たり250円である。(コ) 現場作業員の労務費及び法定福利費(6、7)被告の現場作業員は、被告製品の貸渡しに関する業務に専従していたわけではなく、道路工事その他の被告の業務を行っていたから、その労務費及び法定福利費は、侵害行為に直接関連して追加的に必要となった経費には当たらない。

ウ特許法102条2項(類推適用)に基づく損害原告らは独占的通常実施権者であるから、原告らの損害額は、前記イの侵害行為により受けた利益の額から原告らが大都技研に支払うべき実施料相当額1201万9506円(被告の売上高の10パーセント。後記⑶(原告GXの主張)のとおり。)を控除した9635万1446円である。

エ推定覆滅事由原告らが北海道で仮設防護柵のレンタル事業を行う予定がなかったわけではないから、被告による被告製品の貸渡しが北海道内で行われていたことは、推定覆滅の事情に当たらない。

オ弁護士・弁理士費用被告の不法行為と相当因果関係がある弁護士・弁理士費用は、上記ウの損害額の20パーセントである。弁護士・弁理士費用は、消費税が課される「役務の提供」の対価に当たるから、更に消費税相当額(8パーセント)を加算すべきである。

カ原告らの損害額原告らは、一体となって仮設防護柵のレンタル事業を展開していたことからすれば、原告らの損害賠償債権は原告らの損害の合計額について連帯債権となるから、被告は、原告ら各自に対し、合計1億2487万1474円を支払う義務を負う(主位的主張)。仮に、原告らの損害賠償債権が連帯債権とならないとすると、原告らの損害は、原告防護柵のレンタル事業に関する原告らの平均売上額の比率(原告GX81パーセント、原告Gテクノ19パーセント)に応じた金額であり、被告は、原告GXに対して1億0114万5894円、原告Gテクノに対して2372万5580円を支払う義務を負う(予備的主張)。

(被告の主張)

ア特許法102条2項の類推適用の可否本件工事はすべて北海道内の工事であるのに対し、原告らは本件侵害期間に北海道内で仮説防護柵の貸渡しをしていない。原告らが北海道で仮設防護柵の貸渡しをするとすれば高額の運搬費がかかること、北海道内での仮設防護柵を必要とする道路工事の需要が低いことからすれば、原告らが北海道で仮設防護柵のレンタル事業を行う可能性はなく、侵害行為がなかったならば原告らが利益を得られたであろう事情は認められない。したがって、特許法102条2項は類推適用されない。

イ侵害行為により受けた利益被告の売上高、控除すべき経費及び侵害行為により受けた利益は、主位的には別紙損害額一覧表の「被告の主位的主張」、予備的には「被告の予備的主張」各欄のとおりである。争いのある費目に関する主張は、以下のとおりである。

(ア) 運搬費(B)運搬費は、侵害行為による売上げではない(主位的主張)。原告主張の金額の支払を受けたことは認める(予備的主張)。

(イ) 現場管理費等(C)現場管理費等は、工事全体の金額を基礎として算出されるものであるから、侵害行為による売上げではない。

(ウ) 仮設ネットのレンタル料(D)必ず仮設ネットを使用するわけではないことから、仮設ネットのレンタル料は、被告製品の貸渡しに付随するものではない(主位的主張)。原告主張の金額の支払を受けたことは認める(予備的主張)。

(エ) アンカーボルトの販売費(E)アンカーボルトは、被告製品を橋の上に設置するために販売したものであるから、侵害行為による売上げではない(主位的主張)。原告主張の金額の支払を受けたことは認める(予備的主張)。

(オ) 被告製品の仕入費(1)本来、別紙仕入費計算表の「仕入費」欄の合計1億2853万5552円全額を経費として控除すべきであるが、そうでないとしても、被告製品の減価償却の耐用年数が8年であること、ガードレールの法定耐用年数は10年であること、被告製品は道路工事に付随して使用されるもので稼働率が高くないことを考慮すれば、稼働期間を8年として1か月間の貸渡しに対応する仕入費を算出すべきである(同別紙「B」のとおり。)。そうすると、侵害行為に直接関連して追加的に必要となった経費は、これに本件侵害期間中の使用月数を乗じた合計2765万1498円(同別紙「C」のとおり)である。(カ) 被告製品の運搬の外注費及び燃料代(2)仮に、前記(ア)の運搬費が売上げに当たる場合、被告製品の運搬の外注費及び自社トラックによる運搬の燃料代を控除すべきであり、その金額は前記(ア)の運搬費と同額である。(キ) 仮設ネットの製造費(3)仮に、前記(ウ)の仮設ネットのレンタル料が売上げに当たる場合、侵害行為に直接関連して追加的に必要となった仮設ネットの製造費を控除すべきであるが、その金額(合計86万8560円)は前記(ウ)の仮設ネットのレンタル料を上回るから、仮設ネットのレンタル料と同額を控除すべきである。(ク) アンカーピンの製造費(4)アンカーピンの販売本数は認める。製造費は1本当たり500円である。(ケ) アンカーボルトの製造費(5)仮に、前記(エ)のアンカーボルトの販売費が売上げに当たる場合、原告の主張するアンカーボルトの製造費についてアンカーボルトの販売本数は認めるが、製造費は1本当たり500円である。(コ) 現場作業員の労務費及び法定福利費(6、7)被告の現場作業員は、本件工事に専従し、被告製品の貸渡しに関する業務を行っていたから、現場作業員の労務費(給料)及び法定福利費(労務費の15%)は、侵害行為に直接関連して追加的に必要となった経費に当たる。

ウ特許法102条2項(類推適用)に基づく損害大都技研に支払うべき実施料の料率は3~3.8パーセント(後記⑶(被告の主張))である。

エ推定覆滅事由特許法102条2項に基づく推定は、以下の事情により覆滅される。

(ア) 上記アの事情は、侵害者が得た利益と特許権者が受けた損害との相当因果関係を阻害する事情といえる。

(イ) 被告製品のレンタル事業は、本件工事の請負と一体に行われるものであり、被告製品のレンタル事業のみの利益率は非常に低い。

オ弁護士・弁理士費用争う。

カ連帯債権原告らの損害賠償請求権が連帯債権になるとの主張は争う。

⑶ 争点⑶(大都技研の特許権侵害による損害の発生及びその額)(原告GXの主張)

ア特許法102条3項に基づく損害本件発明は、他に比肩する競争相手がいない市場において優位な地位を確保し、売上げ及び利益に対して高い貢献度を有する技術であるから、本件特許権の実施に対して受けるべき料率は業界相場の最大値が適用されるべきである。本件発明に近似する分野の実施料率の最大値は、建造物について15.5パーセント、工学一般について9.5パーセント、器械について9.5パーセントであるから、本件特許権の実施に対して受けるべき料率は10パーセントである。よって、大都技研の損害は1298万1066円である。

イ弁護士・弁理士費用被告の不法行為と相当因果関係がある弁護士・弁理士費用は、上記アの損害額の20パーセントである。弁護士・弁理士費用は、消費税が課される「役務の提供」の対価に当たるから消費税相当額(8パーセント)を加算すべきである。

(被告の主張)

ア特許法102条3項に基づく損害実施料率の平均値は、建造物について3.8パーセント、工学一般について3.3パーセント、器械について3.5パーセントであること、道路工事に関する事例の実施料率は、「トンネル断面のマーキング方法」及び「コンクリート構造物の機械施工及び装置」がいずれも3パーセントであることに照らせば、本件特許権の実施に対して受けるべき料率は3~3.8パーセントである。

イ弁護士・弁理士費用争う。
第3 当裁判所の判断
1争点⑴(独占的通常実施権侵害の不法行為の成否)について

⑴ 前提事実⑵イ、証拠(甲17、18、21、22、26)及び弁論の全趣旨によれば、仮設防護柵の技術開発を行う大都技研が、グループ企業である原告らに対し、原告ら以外の者には実施権を許諾しないことを前提に本件特許権の通常実施権を許諾し、現に、大都技研は第三者に対する実施許諾をしていないことが認められ、これによれば、原告らは、大都技研及び原告ら以外の第三者との関係で独占的な通常実施権の許諾を受けたものと認められる。そうすると、原告らが本件特許権を独占的に実施し得る地位は法律上保護される利益であるといえる。これに対し、被告は、原告双方に実施権が許諾されているから、独占的通常実施権とはいえず、法律上保護される利益に当たらないと主張するが、上記によれば、特許権者である大都技研が、大都技研及び原告ら以外の第三者との関係での独占的な実施を許諾したといえるところ、このような特許権を独占(寡占)的に実施し得る地位は法律上保護される利益に当たるというべきであり、被告の主張を採用することはできない。

⑵ したがって、被告は、被告製品の貸渡しにより、原告らの上記法律上保護される利益を侵害したものであり、被告製品の貸渡しは原告らに対する不法行為に当たるといえる。

なお、原告らは、原告らの通常実施権が独占的なものとはいえないとの被告の主張が時機に後れた攻撃防御方法に当たり却下すべきであると申し立てるが、被告の上記主張は、時機に後れて提出したものとも、訴訟の完結を遅延させるものともいえないから、原告らの上記申立てについては却下する。

2争点⑵(原告らの独占的通常実施権侵害による損害の発生及びその額)について

⑴ 特許法102条2項の類推適用についてア特許法102条2項は、特許権者及び専用実施権者による損害額の立証等には困難が伴い、その結果、妥当な損害の填補がされないという不都合が生じ得ることに照らして、侵害者が侵害行為によって利益を受けているときは、その利益の額を特許権者及び専用実施権者の損害額と推定するとして、立証の困難性の軽減を図ったものであり、特許権者及び専用実施権者に、侵害者による特許権侵害行為がなかったならば利益が得られたであろうという事情が存在する場合には、同項の適用が認められると解すべきである。前提事実⑷、⑸及び前記1⑴説示のとおり、原告らは、独占的通常実施権の許諾を受けて本件発明の実施品の貸渡しをしていたのであるから、被告による被告製品の貸渡しの侵害行為がなかったならば利益が得られたであろうという事情が存在するというべきであり、この点については専用実施権者の場合と異なるところはない。したがって、独占的通常実施権の侵害により原告らが受けた損害の算定について、特許法102条2項を類推適用することができる。

イこれに対し、被告は、被告による侵害行為は北海道で行われたのに対し、原告らが北海道で仮設防護柵のレンタル事業を行う可能性がなかったなどと主張して、侵害行為がなかったならば原告らが利益を得られたであろう事情はないと主張する。しかし、原告らの独占的通常実施権には実施についての地域の限定はなく、原告らが北海道で仮設防護柵のレンタル事業を行う可能性がなかったなどとはいえないから、侵害行為がなかったならば原告らが利益を得られたであろう事情を否定することはできず、被告の主張を採用することはできない。

⑵ 侵害行為により侵害者が受けた利益の意義特許法102条2項所定の侵害行為により侵害者が受けた利益の額は、侵害者の侵害品の売上高から、侵害行為に直接関連して追加的に必要となった経費を控除した限界利益の額である。

⑶ 売上高ア争いのない売上高(A)9217万5459円イ運搬費(B)認められない。被告が、被告製品の運搬を外注し、あるいは、自社トラックによって行い、注文主から運搬費合計1507万6912円の支払を受けたことが認められる(争いがない。)。もっとも、上記運搬費は、被告製品の運搬の売上げであって、侵害行為、すなわち、被告製品の貸渡しにより生じた売上げであるとはいえないから、限界利益を算定するに際し、売上高に含むべきものであるとはいえない。

ウ現場管理費等(C)認められない。法定福利費は、作業員の雇用保険、健康保険、厚生年金を補填するもの、現場管理費、諸経費、共通仮設費及び交通費は、作業員の現場までの移動費、機械及び車両の移動費並びに宿泊費を計上するもの、安全費は、工事の安全対策に関する費用である(弁論の全趣旨)。もっとも、現場管理費等は、被告製品の組立て等を含む道路工事に係る売上げであり、侵害行為、すなわち、被告製品の貸渡しにより生じた売上げであるとはいえないから、限界利益を算定するに際し、売上高に含むべきものであるとはいえない。

エ仮設ネットのレンタル料(D)認められない。仮設ネットは、一般走行車両が規制区間内の作業や工事内容に気を取られてわき見運転を誘発するのを防ぐために、被告製品で隔てた規制区間内を見えにくくするとともに、規制区間等から道路側への飛来物を防ぐものである(甲19)。そうすると、上記仮設ネットのレンタル料は、被告製品の貸渡しにより生じた売上げであるとはいえないから、限界利益を算定するに際し、売上高に含むべきものであるとはいえない。

オアンカーボルトの販売費(E)認められない。アンカーボルトは被告製品の設置の際に設置場所に応じて必要となるものである(甲19及び弁論の全趣旨)。もっとも、アンカーボルトの販売費(代金)は、被告製品の貸渡しにより生じた売上げであるとはいえないから、限界利益を算定するに際し、売上高に含むべきものであるとはいえない。

カ以上によれば、本件侵害期間の侵害行為による売上高は9217万5459円であると認められる。

⑷ 控除すべき経費ア被告製品の仕入費(1)1437万8788円被告は、被告製品の製造を第三者に委託し、その仕入費(代金)として、平成28年5月製造分につき2064万9600円、平成29年9月製造分につき6620万8752円、平成30年6月製造分につき4167万7200円を支払ったと認められる(争いがない。)。被告製品は、20年間使用できる強度を有する(争いがない。)から、物理的な使用可能期間は20年間であると認められるところ、原告は、上記使用可能期間を前提に、仕入費を240月で除して本件侵害期間の使用月数に割り付けた金額をもって控除すべき経費であると主張する。しかし、本件侵害期間は20年のうちの3年に満たないところ、本件侵害期間中の被告製品の稼働率は、平成28年5月15日から平成30年6月9日までは約54パーセント、平成30年6月10日から令和元年6月8日までは11.70パーセントと一定しておらず(弁論の全趣旨)、残り約17年もの将来の使用可能期間における被告製品の現実の稼働率の見込みは多分に流動的であるし、土木工事の分野における技術の発展を考慮すれば、使用可能期間の最後まで現実に稼働できるかも確定的ではない。そうすると、本件侵害期間及び残りの使用可能期間を通じ、同一の稼働率で稼働することを前提とする原告の主張に係る金額を控除すべき経費と認めるのは相当ではない。そこで、被告が支払った被告製品の仕入費、本件侵害期間の長さ、被告製品の物理的な使用可能期間が20年であることのほか、ガードレールの法定耐用年数が10年であること(乙52)、被告製品の将来の稼働期間及び稼働率の予測が困難であることに加え、限界利益の額の主張立証責任が原告らにあることをも考慮し、原告らの主張する金額に1.3を乗じた1437万8788円をもって侵害行為に直接関連して追加的に必要となった経費と認めるのが相当である。これに対し、被告は、被告製品の減価償却における耐用年数が8年であることなどから使用可能期間を8年として計算すべきであると主張するが、減価償却は、資産の取得費用を一定期間に配分して、期間損益を適正に算定するための会計処理の手法にすぎず、減価償却における耐用年数が直ちに被告製品の使用可能期間となるわけではないから、その主張は採用することができない。

イアンカーピンの製造費(4)72万3500円アンカーピン2894本の製造費が控除すべき経費に当たることについては当事者間に争いがない。アンカーピン1本当たりの製造費についての被告の主張を裏付ける客観的な証拠はないから、争いのない限度で250円と認めるのが相当であり、経費として控除すべきアンカーピンの製造費は72万3500円である。

ウ現場作業員の労務費及び法定福利費(6、7)認められない。被告の現場作業員は、本件工事に専従し、被告製品の組立て、設置又は撤去を行っていたことが認められるが(乙59、60)、現場作業員の労務費及び法定福利費が被告製品の貸渡しに直接関連して追加的に必要になった経費ということはできない。なお、原告らは、現場作業員の労務費及び法定福利費が控除すべき経費に当たるとの被告の主張が時機に後れた攻撃防御方法に当たり却下すべきであると申し立てるが、被告の上記主張は、時機に後れて提出したものとも、訴訟の完結を遅延させるものともいえないから、原告らの上記申立てについては却下する。

エその余の経費(2、3及び5)被告製品の運搬の外注費及び燃料代(2)、仮設ネットの製造費(3)並びにアンカーボルトの製造費(5)は、前記⑶イないしオのとおり、被告製品の貸渡しによる売上高に含まれない売上げ(運搬費、現場管理費等、仮設ネットのレンタル料、アンカーボルトの販売費)に対応する経費であるから、控除すべき経費に当たらない。

オ以上によれば、控除すべき経費は1510万2288円であると認められる。

⑸ 特許法102条2項(類推適用)に基づく原告らの損害ア侵害行為により受けた利益被告が侵害行為により受けた利益(限界利益)の額は、前記⑶の売上高から前記⑷の控除すべき経費を控除した7707万3171円である。

イ本件特許権の実施料相当額原告らは独占的通常実施権者であるから、侵害行為により受けた利益の額から、原告らが大都技研に支払うべき本件特許権の実施料相当額を控除するのが相当である。そして、本件特許権の実施料相当額は、後記3と同様の理由により、被告製品の貸渡しによる売上高の6パーセントと認めるのが相当であり、その金額は553万0528円である。

ウ原告らの損害以上によれば、原告らが受けた損害額は、侵害行為により受けた利益から、上記実施料相当額を控除し、消費税(8パーセント)相当額を加算した7726万6054円であると推定される。

⑹ 推定覆滅事由ア特許法102条2項における推定の覆滅については、侵害者が得た利益と特許権者が受けた損害との相当因果関係を阻害する事情がこれに当たるものと解される。

イ被告は、①原告らが北海道で仮設防護柵のレンタル事業を行うことは予定されていなかったから、原告らが北海道で仮設防護柵の貸渡しをするとすれば高額の運搬費がかかること、②仮設防護柵のレンタル事業は、本件工事の請負と一体に行われるものであり、仮設防護柵のレンタル事業のみの利益率が低いことを主張し、これらの事情によって特許法102条2項の推定が覆滅されると主張する。上記①について、原告らは本件侵害期間中北海道内で仮設防護柵のレンタル事業を行っていないものの、原告Gテクノは、北海道夕張郡由仁町古山に保有する資材置き場に仮設防護柵を保管し、過去には当該資材置き場を利用して仮設防護柵のレンタル事業を行っていたことが認められる(弁論の全趣旨)。そうすると、被告の指摘する点は、侵害者が得た利益と特許権者が受けた損害との相当因果関係を阻害する事情に当たるとまではいえない。上記②について、原告らにおいても、原告Gテクノが現場工事を受注し、仮設防護柵のレンタルと現場工事を一体として行っていたのであるから(弁論の全趣旨)、この点は、被告と異ならないといえる。また、被告が、本件工事の請負と一体として受注した被告製品の貸渡し(侵害行為)により受けた利益(限界利益)の額は前記⑸アのとおり算定されるのであり、利益率に関する被告の主張は当を得ないものである。したがって、上記①及び②の事情によって特許法102条2項の推定が覆滅されるとの被告の主張を採用することはできない。

⑺ 原告らの間の損害額の割り付けア原告らは、原告らが一体となって仮設防護柵のレンタル事業を展開していたことを理由として、前記⑸ウの原告らの損害額全額について原告らが各自請求することができる(連帯債権)と主張する。しかし、原告らは、各自の独占的通常実施権に基づいて、それぞれ顧客に対し仮設防護柵を貸し渡していたのであるから、特許法102条2項の類推適用により算定される前記⑸ウの損害額のうち、一方の原告の独占的通常実施権の侵害に係る損害額に相当する部分については、他方の原告の独占的通常実施権の侵害に係る損害との相当因果関係が阻害される関係にあるというべきであり、原告らの上記主張を採用することはできない。

イそして、原告らの売上げの割合は、原告GXにつき81パーセント、原告Gテクノにつき19パーセントであるから(甲26)、原告らの損害の割合も同様であると推認することができ、各原告の損害額は、上記割合による他方の原告の損害額に相当する部分を除いた金額と認めるのが相当である。したがって、各原告の受けた損害の額は、原告GXについては6258万5504円、原告Gテクノについては1468万0550円である。

⑻ 弁護士・弁理士費用本件の事案、本件訴訟における当事者の主張及び審理経過に照らせば、被告の不法行為と相当因果関係のある弁護士・弁理士費用は前記⑺イの損害額の1割と認めるのが相当であるから、原告GXにつき625万8550円、原告Gテクノにつき146万8055円である。被告の不法行為と相当因果関係のある弁護士・弁理士費用が上記のとおりである以上、更に消費税相当額を加算すべきであるという原告らの主張は採用することができない。

⑼ 以上によれば、原告らの独占的通常実施権の侵害についての原告GXの損害額は6884万4054円、原告Gテクノの損害額は1614万8605円と認められる。

3争点⑶(大都技研の特許権侵害による損害の発生及びその額)

⑴ 特許法102条3項に基づく損害ア本件特許についての実際の実施許諾契約の実施料率は本件訴訟に現れていないところ、「知的財産の価値評価を踏まえた特許等の活用の在り方に関する調査研究報告書」(帝国データバンク・平成22年。乙32の11頁)によれば、工学一般の実施料率については、平均値が3.3パーセント、最大値が9.5パーセントであり、器械の実施料率については、平均値が3.5パーセント、最大値が9.5パーセントである。また、「特許権等の実施料相当額算定手法について」(日本知的財産仲裁センター実施料判定プロジェクトチーム・平成30年。乙32)によれば、「トンネル断面のマーキング方法」の実施料率が3パーセントとされた例がある。そして、本件発明は、仮設防護柵の構成全体に関わるもので、仮設防護柵の基礎内部空間をガードレールの収容に有効に活用させることに着目し、組立作業の効率を向上させ、施工現場での仮設防護柵の置き場所不足を解消し、材料の痛みを防ぎ、運搬コストを低減する効果を有するから(甲2【0003】【0004】【0033】)、相応の重要性を有するもので、本件侵害期間に代替技術が存在していたことはうかがわれない。本件発明は、侵害行為による利益に貢献するものであるが、被告製品の貸渡しは本件工事の請負に付随して行われていたため(前提事実⑷)、被告製品の貸渡しに関する顧客の動機の形成に対する本件発明の寄与は限定的であるといえる。また、大都技研と被告は競業関係にあり、大都技研は原告ら以外の者に対して本件特許権の実施を許諾するつもりがなく、許諾したこともなかった(甲17)。

イ以上のとおりの業界における実施料の相場、本件発明の技術内容や重要性、代替可能性、売上げ及び利益への貢献や侵害の態様、特許権者と侵害者との競業関係や特許権者の営業方針等、本件訴訟に現れた諸事情を考慮すると、本件特許権の実施に対して受けるべき料率は、6パーセントと認めるのが相当である。

ウしたがって、大都技研の特許法102条3項に基づく損害額は、被告製品の売上高に6パーセントを乗じた額に消費税(8パーセント)相当額を加算した597万2970円である。

⑵ 弁護士・弁理士費用被告の不法行為と相当因果関係のある弁護士・弁理士費用は、前記2⑻と同様に、上記⑴ウの損害額の1割と認めるのが相当であるから、59万7297円である。更に消費税相当額を加算すべきであるという原告らの主張を採用することができないのは、前記2⑻と同様である。

⑶ 以上によれば、本件特許権の侵害についての大都技研の損害額は、657万0267円と認められる。
第4 結論
よって、原告らの請求は主文認容の限度で理由があるからこれらを認容し、その余はいずれも理由がないからこれらを棄却することとして、主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第46部
裁判長裁判官 髙橋彩
裁判官 西山芳樹
裁判官 瀧澤惟子(別紙)
物件目録1被告製品種類仮設防護柵(仮設用ガードレール)

2図面の説明① 第1図は、仮設状態の被告製品を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。

② 第2図は、仮設状態の被告製品のガードレール支柱近傍の拡大図であり、(a)は背面図、(b)は平面図、(c)は斜視図、(d)は第1図(b)のA-A断面図、(e)は第2図(a)のB-B断面図、(f)は第2図(d)のC-C断面図である。

③ 第3図は、収容状態の被告製品を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。

④ 第4図は、収容状態の被告製品のガードレール支柱近傍の拡大図であり、(a)は斜視図、(b)は別の角度からの斜視図、(c)は第3図(b)のD-D断面図、(d)は第4図(c)のE-E断面図、(e)は第4図(c)のE-E断面の斜視図である。

3符号の説明1・・・仮設防護柵2・・・ガードレール支柱3・・・ガードレール4・・・仮設防護柵上部構造5・・・仮設用長尺連続基礎6・・・収容空間7・・・支柱固定用スペーサ4構造の説明aガードレール支柱2と、ガードレール3とを備えた仮設防護柵上部構造4を備えている。

b仮設防護柵上部構造4が枢設された、断面H形部材でなる仮設用長尺連続基礎5を備えている。

c仮設用長尺連続基礎5に仮設防護柵上部構造4を収容可能な大きさの収容空間6を形成している。

d上記a~cの特徴を備える仮設防護柵1である。

eなお被告製品は、支柱固定用スペーサ7を取り外すことにより、仮設防護柵上部構造4が短手方向に移動可能である。

出典: 令和3年(ワ)第29254号 裁判所ウェブサイト掲載の判決文 →

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