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不正競争防止法(営業表示)

5.0% 認定料率
事件番号 平成12年(ワ)第6722号
判決日 2000/09/14
裁判所 大阪地方裁判所
認容額 5,000,000円

📋 判決要旨

判決日: 2000年9月14日 | 裁判所: 大阪地方裁判所 | 料率: 5.0%(不競法5条2項)

被告(元「株式会社アクエリアス」)が商号を「株式会社阪急」に変更し、「阪急グループ」「Hankyu L.T.D」等の表示を営業に使用した事案。原告・阪急電鉄は、大正時代から鉄道・百貨店・宝塚歌劇団・ホテル等の多角的事業を展開し、「阪急」が全国的に著名な営業表示であることを主張した。被告は口頭弁論期日に出頭せず答弁書も提出しなかったため、裁判所は請求原因事実を自白したものとみなした(=欠席判決)。差止請求(商号使用禁止・看板等の表示抹消・商号変更登記の抹消)および損害賠償請求がいずれも認容された。

料率の決め方:(不競法5条2項=著名表示の使用につき受けるべき金銭の額に相当する額)

  • ⚖️ 欠席判決による認定: 被告が出頭せず争わなかったため、原告の主張する使用料率5%(被許諾者の売上に対する割合)がそのまま認定された
  • 結論: 被告の売上1億円以上×5%=500万円
  • ⚠️ DB参照時の留意点: 本件は欠席判決であり、裁判所が料率の相当性を実質的に審理・判断したものではない。原告の主張額がそのまま認容されたものであるため、「裁判所が5%を相当と認定した」とは評価できない点に留意が必要

認容額5,000,000円。

📜 判決文全文

⚠️ 本文はPDFから自動抽出し、プログラムで一括クリーニング処理を行ったものです。変換精度の限界により、誤字・脱字・書式崩れが含まれる場合があります。正確な内容は裁判所公開の原文PDFをご確認ください。

裁判所の判断
▼ 判決文全文(クリックで折りたたみ)
全文
 第2回口頭弁論調書(判決)

 事件の表示平成一二年(ワ)第六七二二号期日  平成一二年九月一四日午前一〇時三〇分場所 
大阪地方裁判所第二一民事部法廷で公開
裁判長裁判官小松一雄
裁判官 
高松宏之
裁判官  安永武央裁判所書記官鎌田浩出頭した当事者等なし弁論の要領裁判長別紙記載のとおり主文及び理由の要旨を告げて判決言渡  裁判所書記官鎌田浩(別紙)

第一当事者の表示 別紙当事者の表示のとおり第二主文 一被告は、その営業上の施設又は活動に「株式会社阪急」、「阪急グループ」又は「HankyuL.T.D」の表示を使用してはならない。

二被告は、その所有する看板、広告その他一切の表示物件から、右表示を抹消せよ。

三被告は、東京法務局において平成一一年八月二七日付をもって登記した「株式会社阪急」への商号変更登記の抹消登記手続をせよ。 四被告は原告に対し、金五〇〇万円及びこれに対する平成一二年七月六日から支払済みに至るまで年五分の割合による金員を支払え。 五訴訟費用は被告の負担とする。 六この判決は、第一項、第二項及び第四項に限り、仮に執行することができる。第三請求 別紙請求の趣旨及び原因記載のとおり第四理由の要旨 被告は、本件口頭弁論期日に出頭せず、答弁書その他の準備書面を提出しない。したがって、被告において請求原因事実を争うことを明らかにしないものとしてこれを自白したものとみなす。

第五口頭弁論終結日平成一二年八月三一日以上当事者目録原告阪急電鉄株式会社右代表者代表取締役【A】  右訴訟代理人弁護士松村信夫 同  和田宏徳同  小野昌延  被告株式会社阪急右代表者代表取締役【B】

 以上請求の趣旨

 主文同旨。

 請求の原因一.原告及び阪急グループの営業表示としての「阪急」について。

1原告は、一般運輸の業を営む会社であるが、このほかスポーツ・娯楽施設・駐車場・食堂・売店・写真業等の多角的な営業を行っている。

2原告を中心とする企業グループには、百貨店を経営する株式会社阪急百貨店、不動産業を営む阪急不動産株式会社を始め、流通・ホテル・レジャー・文化情報・金融等の事業を営む多数の企業が存在し、その活動範囲も全国に及んでいる。このような原告を中心とする企業グループは、一般に阪急グループと呼ばれている。二.「阪急」表示の著名性1「阪急」なる表示は、元来、原告がその商号を阪神急行電鉄株式会社と称していた大正時代に、その略称として一般に使用され始めたものであるが、以後、原告が鉄道事業のほか、マーケット(百貨店)事業や電気事業等、多方面にわたってその事業を拡張するに従って、右事業を表示するものとして周知・著名となっていった。

2例えば、原告は、大正9年に、始発駅である梅田駅上に高層ビルディングを建設し「阪急ビルディング」なる名称を付し、同ビルディング二階において「阪急直営食堂」なる名称で食堂事業を開始した。さらに、同一四年には、同ビル二階、三階において「阪急マーケット」なる名称で百貨店事業を開始した。3さらに、原告は、昭和四年に、現在の阪急百貨店(梅田店)の所在場所に「梅田阪急ビルディング」を竣工し、同場所で前記「阪急マーケット」の営業を承継した形で、新たに「阪急百貨店」なる名称で百貨店事業を開始した。これらの事実は、当時の新聞でも大きく報道され、すでに著名となっていた原告の鉄道事業における「阪急」名称とともに、「阪急」名称で表示される原告の事業の多角性を世間に知らしめるに十分な効果をあげた。

 なお、右百貨店事業は、その後昭和二二年に設立された株式会社阪急百貨店に承継され、現在に至っている。

 株式会社阪急百貨店は、本店である大阪梅田店だけでなく、神戸、東京等全国各地に支店及び営業所を設け、その商品は全国に流通している。4このほか、原告は、大正初年に、宝塚に遊園地を設けるとともに、宝塚唱歌隊を結成し、右遊園地を中心とした公演を重ね、大変な人気を博した。右宝塚唱歌隊の後身が現在の宝塚歌劇団であり、現在も宝塚大劇場だけでなく、東京宝塚劇場等、国内及び海外で、定期あるいは不定期の公演を行っている。宝塚歌劇団の行う演劇活動は、老若男女を問わず広い階層に高い人気があり、「タカラジェンヌ」等の流行語を生む社会現象にさえなっている。このような宝塚歌劇団の知名度の上昇とともに、これを運営する原告ないし阪急グループの名称の表示たる「阪急」も広く全国的に知られるに至っている。

 原告は、昭和一一年に、当時職業野球と称せられたプロ野球の球団として「阪急職業野球団」を結成した。

 右球団は、その後プロ野球球団として「阪急ブレーブス」と名称を変更し、長くプロ野球リーグ(パシフィックリーグ)の球団として活躍し、その間、何度かのリーグ及び全国優勝を果たし、その活躍ぶりは、新聞・テレビ・ラジオ等を通じて広く全国に報道された。6このほか、阪急グループには、大阪では「新阪急ホテル」「ホテル阪急インターナショナル」「千里阪急ホテル」、京都では「京都新阪急ホテル」、高知では「高知新阪急ホテル」、東京には「東京新阪急ホテル」「アワーズイン阪急」、広島県に「呉阪急ホテル」等の名称でホテルを経営する企業が所属しており、さらに、旅行代理店業を営む株式会社阪急交通社は、全国各地に支店営業所を設け、国内及び海外旅行の企画・案内・手配等のサービスを提供し、株式会社阪急カーゴサービスは全国各地の空港を拠点として航空貨物等の運送業を営んでいる。

7以上のような、原告をはじめ阪急グループに属する企業の全国にわたる多角的な営業活動によって、「阪急」なる表示は、被告が後記「株式会社阪急」「阪急グループ」なる営業表示の使用を開始した平成一一年よりもはるか以前から、原告及び原告を中心とする企業グループである「阪急グループ」の営業表示として、全国的に著名になっている。三.被告の営業表示と「阪急」との類似性被告は、昭和六三年七月二七日に、東京都中央区銀座一-八-一九を本店所在地として「株式会社アクエリアス」の商号で設立されたが、その後平成一一年八月二七日に、商号を「株式会社阪急」と変更するとともに、本店所在地を現住所地に変更した。その商業登記上の記載によれば、土木建築工事及び解体工事請負業、産業廃棄物処理業、美容機器の輸入販売業を営業目的としている。

 また、実際の本店営業所を東京都中央区銀座七-八-八GRANDIR四階に置き、同ビル一階入口の看板には「阪急グループ」「株式会社阪急」「HankyuL.T.D」と表示していた。なお、右看板の表示は原告から警告を受けた後抹消されたが、被告は現在も右商号に使用を継続し、商号登記の抹消登記も行っていない。ところで、被告の商号「株式会社阪急」のうち、「株式会社」の部分は、会社の種類を示すものにすぎないから、右商号の要部は「阪急」であり、これは、原告及び原告を中心とする企業グループの著名な営業表示である「阪急」と同一である。また、「阪急グループ」「HankyuL.T.D」等の営業表示は、原告ないし原告を中心とする企業グループの著名な営業表示を容易に想起させるものである。

 よって、被告の商号及び右各営業表示は、原告及び原告を中心とする企業グループの商号・営業表示である「阪急」と同一又は類似である。

四.原告の損害1被告は、右「阪急」表示を使用した営業活動によって、平成一一年九月七日から同一二年三月三一日までの間に、少なくとも一億円以上の売上をあげたことは明らかである。2原告の商号・営業表示である「阪急」は、前記のように、著名ないしきわめて高い周知性を有するのであるから、右のごとき商号・営業表示の使用料率は、少なくとも被許諾者の売上の五パーセントを下ることはない。3よって、不正競争防止法五条二項の規定により、原告は被告の不正競争行為により、少なくとも五〇〇万円以上の損害を被った。五.まとめよって、原告は、被告に対して、不正競争防止法二条一項二号、同三条、同四条、同五条二項にもとづき、請求の趣旨第一項乃至第三項の差止請求及び損害賠償請求として金五〇〇万円と本訴状送達の日の翌日から支払済みに至るまでの間の民法所定年五分の割合による遅延損害金の支払を求めて本訴に及んだ。

出典: 平成12年(ワ)第6722号 裁判所ウェブサイト掲載の判決文 →

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本要旨は判決文全文をAIにより構造化抽出し、AIによる複数回の照合チェックを実施しています。

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