📜 判決文全文
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主文
2被告は,その占有する別紙被告製品目録記載の各製品を廃棄せよ。
3被告は,原告に対し,1億円及びこれに対する平成17年8月26日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 4原告のその余の請求を棄却する。
訴訟費用は被告の負担とする。
6本判決は,第1及び第3項に限り,仮に執行することができる。
第1 請求
2主文2,3項と同旨第2事案の概要等本件は,半導体装置に関する後記の特許権(以下「本件特許権」といい,その特許を「本件特許」,後記請求項33の特許発明を「本件特許発明」という。)を有する原告が,被告が別紙被告製品目録記載の各製品(以下総称する場合は「被告製品」という)を輸入・販売する行為は,本件特許権を侵害すると主。張して,被告に対し,被告製品の製造,譲渡,貸渡し,譲渡若しくは貸渡しのための展示又は輸入の差止め,被告製品の廃棄,及び,損害賠償を求めている事案である。
1前提となる事実等(当事者間に争いのない事実,該当箇所末尾掲記の各証拠及び弁論の全趣旨により認められる事実)1( )当事者原告は,コンピュータ及び多岐にわたる半導体製品の製造・販売等を業とする著名な電機メーカーである。被告は,SDRAM等の半導体メモリの製造・販売等を業とする台湾の訴外ナンヤ・テクノロジー・コーポレーション(以下「ナンヤ」という)の日本子。会社であり,SDRAM等の半導体メモリの輸入販売等を業とする株式会社であって,ナンヤの日本における独占的販売代理店である。2( )原告の有する特許権 原告は,次の特許権を有している(甲1,2。)ア特許番号特許第3270831号イ発明の名称半導体装置ウ出願番号特願平11-20458号エ出願日平成11年1月28日オ公開番号特開平11-288590号カ優先権主張番号特願平10-22257号キ優先日平成10年2月3日ク公開日平成11年10月19日ケ登録日平成14年1月18日コ請求項の記載本件特許発明の願書に添付した明細書(以下「本件特許明細書」という。本判決末尾添付の特許公報参照)の特許請求の範囲の請求項33の記載。は次のとおりである。「クロック信号に応答してアドレス信号を取込み,クロック信号に応答して前記アドレス信号を出力するアドレス入力回路と,ストローブ信号に応答してデータ信号を取込み,前記クロック信号に応答して前記データ信号を出力するデータ入力回路と,前記アドレス入力回路からのアドレス信号で指定されたメモリセルに,前記データ入力回路からのデータ信号を書き込む内部回路を有し,前記アドレス入力回路は,前記クロック信号に応答してシフト動作するシフトレジスタを含み,さらに,前記シフトレジスタと並列にバイパス回路を設け,データ読出しモードにおいて,前記アドレス信号は前記バイパス回路を通過することを特徴とする記憶回路」。3( )構成要件本件特許発明を構成要件に分説すると,次のとおりである(以下,分説した各構成要件をその符号に従い「構成要件A」のように表記する。)。 Aクロック信号に応答してアドレス信号を取込み,クロック信号に応答して前記アドレス信号を出力するアドレス入力回路と,Bストローブ信号に応答してデータ信号を取込み,前記クロック信号に応答して前記データ信号を出力するデータ入力回路と,C前記アドレス入力回路からのアドレス信号で指定されたメモリセルに,前記データ入力回路からのデータ信号を書き込む内部回路を有し,D前記アドレス入力回路は,前記クロック信号に応答してシフト動作するシフトレジスタを含み,Eさらに,前記シフトレジスタと並列にバイパス回路を設け,Fデータ読出しモードにおいて,前記アドレス信号は前記バイパス回路を通過するGことを特徴とする記憶回路。4( )被告製品被告は,本件特許権の登録日以降,現在に至るまで,別紙被告製品目録記載の被告製品を,業として,ナンヤより日本に輸入し,販売している(なお,被告は,被告製品の一部について輸入・販売を否認するが,それらについて1も輸入・販売の事実が認められることは,後記第4の3( )に認定するとおりである。)。被告製品のうち,別紙被告製品目録の「1イ号製品」に記載されたもの(以下,総称して「イ号製品」という)は,半導体装置であり,記憶回路。であるダイナミック・ランダム・アクセスメモリであって,その構成は,別紙1のイ号製品説明書1記載のとおりである(イ号製品の構成が別紙2のイ号製品説明書2の記載のとおりであることは当事者間に争いがないが,当事者双方の主張を勘案すれば,イ号製品説明書は,別紙1のとおり記載するのがより正確であるので,別紙1のイ号製品説明書1は,別紙2のイ号製品説明書2に基づき当事者双方の主張を勘案して,当裁判所が作成したものであ る。また,イ号製品説明書の図面については,実質的な争いがないため,当事者双方の主張を理解しやすくするために,当裁判所の判断で,原告の訴状添付の第1図を「第1図」とし,被告の第4準備書面添付の「図1」を第2図とし,被告の第5準備書面添付の「図2」を第3図として,別紙1のイ号製品説明書1に添付した。別紙2のイ号製品説明書2に添付した第1図は,上記第1図と同様のものである。)。別紙被告製品目録の「2ロ号製品」に記載されたもの(以下総称して「ロ号製品」という)は,イ号製品のいずれかをモジュールとして搭載したメ。モリ装置である。
2争点1( )イ号製品は,本件特許発明の技術的範囲に属するか(イ号製品は,本件特許発明の各構成要件を充足するか(争点1。))2( )本件特許は無効にされるべきものか(争点2。)ア進歩性(特許法29条2項)イ明細書の記載不備(特許法36条6項1号)3( )差止めの必要性(争点3)4( )損害の発生及びその額(争点4)
第3 争点に関する当事者の主張
(被告製品の売上高)=(営業収益(台湾ドル)×(被告製品の占有率)÷(円換算値))20032005(年度分ないし年度分)2006+(年度被告売上高(円)×(被告製品の占有率))2006(年度分)11210640000.99940.31822003=億万×÷(年度分(甲11))18309490000.980.30992004+億万×÷(年度分(甲12))15834530000.99860.29342005+億万×÷(年度分(甲13))1200.982006+億×(年度分(甲14))352102879157900291065389352985=億万円+億万円+億万円1176000+億万円2646041882=億万円なお,2003年度ないし2005年度については,被告の営業収益Operating Profit()(台湾ドル建て)を,当該年度の相場に基づき円換算した上, 各年度の総売上高に占める被告製品の売上高の占有率を乗じて算出した。2006年度の被告製品売上高は,同年度の被告売上高に,被告製品の売上高の割合を乗じたものを合計して算出した。総売上高に占める被告製品の割合については,被告が被告製品の独占的販売代理店であることから,親会社のナンヤの総売上高におけるメモリ製品の売上の占有率を用いて計算した。また,2006年度については,2003年度ないし2005年度の売上の割合の最低値である98パーセントを用いた。2( ) 本件特許発明は,DDRSDRAMの動作の高速化・実用化にかかわる重要な発明であること「電子・通信用部品」にかかる実施料率の平均値等(甲1,8)にかんがみれば,本件特許発明の実施料率は,5パーセントを下らない。したがって,原告は,平成15年1月1日から平成18年12月31日までの間の被告の本件特許権侵害行為により,少なくとも,2003年度ないし2006年度の被告製品の売上高264億6041万882円に相当な実施料率5パーセントを乗じた13億2302万544円の損害を受けた(特許法102条3項。)よって,原告は,被告に対し,上記損害額の一部である金1億円の賠償を求める。
第4 争点に対する判断
第1の実施例に関する記載について
第1実施例のその余の記載も,例えば【0032】には「ラッチ27,27からアドレスがアドレスバッファ28に出力されるタイミングはデータストローブ信号に同期している・・・従って内部回路。(=アドレスバッファ28・・・コラムデコーダ40,41等の回路)は,データストローブ信号に同期して動作することによって,アドレス信号と対応するデータ信号とを正確かつ高速に処理することができる。」と記載されており,この記載からも「アドレス信号」が列アドレス信,号を意味するものであることが明らかである。また,例えば「コラム,アドレスは,コラムデコーダ34及び35からコラムデコーダ40及び41に送られデコードされる。」【(0038,図1)と記載され,一】方で,同所(0038)には「アクセストランジスタを選択するた【】めにロー方向に複数配列された複数のワード線」の記載はあるものの,ロー方向(行方向)の複数のワード線を選択すべき行アドレスに関する記載はないことからも「アドレス信号」との用語が列アドレス信号を,意味するものと解される。さらに,第1実施例における【0050】,【0056】ないし【0060】における「アドレス信号」との用語も,第1実施例のアドレス信号のラッチ入力/出力タイミングに関わる各要素の構成の説明におけるものであり,前述のように,これのアドレス信号はコラムデコーダに供給されることを前提とするものであるから,これらのアドレス信号は列アドレス信号を指すものと解すべきである。b)第2の実施例に関する記載について 本件特許発明に対応する第2の実施例を示す,本件特許明細書の図10においても,アドレス信号は,アドレスバッファからアドレスラッチ等を介してコラムデコーダ40及び41に送られるものとされており,,また,第1の実施例と第2の実施例の違いは,アドレスとデータのタイミングの合わせ方にあること(本件特許明細書【0069】),及び,本件特許明細書の次の各記載からすれば,第2の実施例においても第1の実施例と同様「アドレス信号」とは,列(コラム)アドレス信号の,ことであり,これがコラムデコーダ40及び41に送られ,デコードされるものと解される。「アドレス信号」との用語は,第2の実施例に関する発明の詳細な説明の【0069】,【0070】,【0081】,【0100】及び【0102】において記載されており,このうち【0070】においては,「アドレスバッファ13に供給されたアドレス信号Addは,クロック信号CLKの立ち上がりエッジでアドレスラッチ61にラッチされる。その後シフトレジスタ62によって,1.5サイクルだけアドレス信号Addを遅らせて,アドレス信号Add入力から1.5サイクル後に,ラッチしたアドレスをアドレスバッファ28に供給する。最短tDSSから最長tDSSの間のどのタイミングでデータストローブ信号DSが与えられる場合であっても,アドレスは1.5サイクル遅らされる。従って,データ書き込み動作は常に,コマンド入力のタイミング(アドレス入力のタイミング)から,1.5サイクル後に開始される」と記載されて。いる。前記技術常識によれば,メモリ装置においては,行と列にアドレスデータを分けて,第1のタイミングで行アドレス信号を入力し,次いで第2のタイミングで列アドレス信号を入力して,アドレスデータを時分割で同じアドレス端子から入力するものであるから,上記の「シフトレジスタ62によって,1.5サイクルだけアドレス信号Addを遅ら せて,アドレス信号Add入力から1.5サイクル後に,ラッチしたアドレスをアドレスバッファ28に供給する・・・従って,データ書き。込み動作は常に,コマンド入力のタイミング(アドレス入力のタイミング)から,1.5サイクル後に開始される」との記載における1.5。サイクル遅らされる「アドレス信号」とは,コマンド入力のタイミングで行アドレス信号と列アドレス信号の双方がそろっていなくてはならないこと,及び,データ書き込み時にデータとのタイミングを合わせるにはデータ入力時点に近接した後の信号を遅らせるのが合理的であることからすれば,前に入力される「行アドレス信号」ではなく,後から入力される「列アドレス信号」を意味することは明らかである。また,本件特許明細書には「リード時にはライトイネーブル信号w,rtzがLOWとなり,アドレスラッチ61に取込まれたアドレスは,トランスファーゲート345を通って,シフトレジスタ62においてアドレス信号を遅延させることなく,アドレスバッファ28に供給する。そしてリードコマンドから最短時間で,出力を得ることが出来る。尚,この時,clk3x及びclk3z信号はすべてLowレベルであるので,アドレス信号はシフトレジスタ62を通過しない。」(【0102】)と記載されており,図10及び図19によれば,第2の実施例においては,リード時のアドレス信号についても,シフトレジスタ62を通過せずアドレスバッファ28に供給された後にコラムデコーダ40,41に入力されることからすれば,本件特許明細書における上記「アドレス」あるいは「アドレス信号」との記載は,列アドレス信号であると解すべきである。c)
第3の実施例に関する記載について本件特許明細書には,第3の実施例について「但し,図10の例で,はシフトレジスタ62は,アドレス信号を1.5クロック周期分遅延さ せているが,第3の実施例では1クロック周期分シフトさせればよい。」(0108)と記載されており「図10の例」は第2実施例である【】,から,第3の実施例においても,アドレス信号を列アドレス信号という意味で使用していると解すべきである。d)従来の技術に関する記載について本件特許明細書には【従来の技術】として「半導体記憶装置・・,,・として・・・クロック信号に同期してアドレス信号を取り込み,クロック信号とは別のデータストローブ信号に同期してデータ入出力を行うものがある。図24・・・」(【0002】)との記載があるが,この「アドレス信号」とは【0002】ないし【0006】欄の従来技術とし,てのDDR方式によるデータ取り込みを説明する文脈において用いられており,書き込みコマンドと同時に入力されるから(0004【】),書き込みコマンドと同時に入力されるのは列アドレス信号であるとの当業者の技術常識からすればこれは列アドレス信号を意味するものである,。エ以上によれば,本件特許明細書においては「アドレス信号」との用語,を一貫して「列アドレス信号」の意味で使用しており,行アドレス信号については本件特許発明の目的とは直接関係がないものとしてその記載が省略されていることは当業者には明らかでありまた本件特許発明の目的,,,構成からみても,本件特許明細書の「アドレス信号」「を列アドレス信号」の意味で解釈しなければ,その意味内容を理解することができないものであるから,本件特許発明の構成要件A,C及びFにおける「アドレス信号」は「列アドレス信号」を意味するものと解すべきである。,
(2)構成要件Aについてアイ号製品における「クロック信号CLK(別紙1のイ号製品説明書1の第」3の3.1)は構成要件Aの「クロック信号」に「列アドレス信号(3.,」1)は構成要件Aの「アドレス信号」に「アドレス入力部51」及び「アド, レス出力部56」を含む「アドレス信号処理回路部5(2.1)は構成要件」Aの「アドレス入力回路」に,それぞれ該当する。そして,イ号製品の「アドレス信号処理回路部5」内の「アドレス入力部51」は「クロック信号C,LKに応答して「列アドレス信号」を取り込み(3.1」),「アドレス信号処理回路部5」内の「アドレス出力部56」は「クロック信号CLKの立ち上,がり又は立ち下がり()に応答して」「列アドレス信号」を出力する(37.)。したがって,イ号製品は,構成要件Aを充足する。イ被告がイ号製品は構成要件Aを充足しないとする理由は,
①イ号製品の「アドレス信号処理回路部」はクロック信号を元とするが別の信号である信号1ないし4に基づいて動作するものであり,クロック信号に応答していない,
②アドレス入力回路から出力されるのは「列アドレス信号」「と行アドレス信号」であって,アドレス信号Aではないという2点にある。a)しかし,本件特許発明においては「クロック信号に応答してアドレ,ス信号を取り込み」とか「クロック信号に応答してアドレス信号を出力し」としか記載されておらず,これを「クロック信号そのものに応答して」とか「クロック信号そのもののタイミングで」などと限定して記,載しておらず,また,本件特許明細書上,そのように限定して解すべき理由も何ら見当たらない。むしろ,本件特許発明に対応する実施例2に関する本件特許明細書の記載をみると,内部クロック信号iCLKは,インバータ303ないし305と複数の容量Cからなる遅延素子列で遅延され,NAND回路301及びインバータ306は,内部クロック信号iCLKと遅延された反転内部クロック信号とのANDを取ることで,内部クロック信号iCLKの立ち上がりエッジでHIGHになるパルス信号としてタイミング信号clk3zを生成し,また,インバータ307に入力された内部クロック信号iCLKは,インバータ308ないし310と複数の容量Cからなる遅延素子列で遅延され,NAND回 路302及びインバータ311は,反転された内部クロック信号iCLKと遅延された内部クロック信号iCLKとのANDを取ることで,内部クロック信号iCLKの立ち下がりエッジでHIGHになるパルス信号としてタイミング信号clk3xを生成し,そして,上記タイミング信号clk3z及びclk3xは,シフトレジスタ62へ供給され,クロック信号CLKの立ち下がりエッジに対応して,タイミング信号clk3xがHIGHになることによってインバータ326及び327からなるラッチにアドレス信号が格納され,次のクロック信号CLKの立ち上がりエッジに対応して,インバータ329及び330からなるラッチにアドレス信号を格納し,さらに次のクロック信号CLKの立ち下がりエッジに対応して,ラッチに格納されたアドレスデータがアドレスバッファ28に供給される(本件特許明細書0096【】ないし0100【】,図18,図19。以上からすれば,本件特許発明においても,クロッ)ク信号を元にパルスを選択し,各部動作の時間差を考慮した遅延したパルスによりタイミングを制御することとされ,そのように選択されたパルス信号がシフトレジスタに供給され,アドレス信号の取り込み及び出力を制御することが予定されているものと解される。そうすると,構成要件Aにいう「クロック信号に応答して」とは,「クロック信号を元にした信号に応答」してアドレス信号を取り込み,又は出力する場合をも含むものと解するのが相当である。したがって,イ号製品においても,クロック信号を元に作成した信号1ないし4により,アドレス信号の入出力のタイミングを制御しているのであるから「クロック信号に応答して」いるといえる。,b)構成要件Aにいう「アドレス信号」については「列アドレス信号」,と解すべきことは前記説示のとおりである。そして,イ号製品においては,クロック信号に応答して,第2のタイミングで列アドレス信号が取 り込まれること(3.1,及び,クロック信号に応答して列アドレス)信号がアドレス・デコーダ71に出力されること(3.7)は,別紙1のイ号製品説明書1のとおりであり,イ号製品が構成要件Aを充足していることは明らかである。被告の上記主張は理由がない。
(3)構成要件Bについてアイ号製品の「データストローブ信号DQS(3.5)は構成要件Bにおけ」る「ストローブ信号」に「データ信号DQ(3.5)は構成要件Bにおけ,」る「データ信号」に「クロック信号CLK(3.7)は構成要件Bにおけ,」る「クロック信号」に「データ入力部61」及び「データ出力部62」から,なる「データ信号処理回路部6(2.2)は構成要件Bにおける「データ入」力回路」にそれぞれ該当し「データ信号処理回路部6」内の「データ入力部,61」は「データストローブ信号DQSの立ち上がり及び立ち下がりに応答して「データ信号DQ」を取り込み(3.5」),「データ信号処理回路部6」内の「データ出力部62」は「クロック信号CLKの立ち上がり(又は立ち,下がり)に応答して「データ信号DQ」を出力する(3.7。」)したがって,イ号製品は構成要件Bを充足する。イ被告がイ号製品は構成要件Bを充足しないとする理由は「データ信号,処理回路部」は,クロック信号を元とするが別の信号である信号3に基づいて動作するものであるという点にある。しかし,本件特許発明に対応する実施例2に関する本件特許明細書の記載をみると,ラッチ出力クロック生成器59において,内部クロック信号ICLKは,インバータ256ないし259と容量C1及びC2からなる遅延素子列で遅延され,NAND回路251及びインバータ260は,反転された内部クロック信号ICLKと遅延された内部クロック信号ICLKとのANDを取ることで,内部クロック信号ICLKの立ち下がりエッジでHIGHになるパルス信号を生成し,このパルス信号は,分周クロッ ク信号clk2zがHIGHの時に,NAND回路253及び255を介して,ラッチ出力クロックclk1zとして出力され,また,分周クロック信号clk2zがLOWの時に,NAND回路252及び254を介して,ラッチ出力クロックclk1xとして出力されるが,この例では,分周クロック信号clk2zは,まずHighレベルになった後Lowレベルに変化するので,ラッチ出力クロック生成器は,まず,clk1zを出力し,次いでclk1xを出力するから,まずシフトレジスタ52,データラッチ53が書き込みデータD0,D1をパラレルに出力し,次いで,シフトレジスタ55,データラッチ56が次の書き込みデータD2,D3をパラレルに出力するものとなっている(本件特許明細書【0089】ないし【0091,図15。このような本件特許明細書の記載にかんが】)みれば,構成要件Bにいう「クロック信号に応答して」も,構成要件Aにいう「クロック信号に応答して」と同様に,クロック信号を元にした信号に応答」する場合をも含むと解すべきである。したがって,イ号製品においても,クロック信号を元に作成した信号3により動作している以上「クロック信号に応答して」いるものといえ,,被告の上記主張は理由がない。4( )構成要件Cについてアイ号製品の「メモリセル74(2.3)は構成要件Cにおける「メモリセ」ル」に,イ号製品の「アドレス・デコーダ71,ロウアドレス・デコーダ700,データライン・ドライバ72,メモリセル・アレイ73」からなる「メモリ・コア部7(2.3)は構成要件Cにおける「内部回路」に,イ」号製品のアドレス出力部56からアドレス・デコーダ71へ出力される「列アドレス信号(3.7)は構成要件Cにおける「アドレス信号」に,それぞ」れ該当し,イ号製品は「アドレス・デコーダ71がデコードした列アドレス,信号が指定するメモリセル・アレイ73中のメモリセル74に,データライ ン・ドライバ72が出力するデータ信号DQが書き込まれる(3.8)もの」であるから,構成要件Cを充足する。なお,メモリアドレスの指定には,行アドレス信号も必要であることは自明であり,構成要件Cにいう「アドレス信号で「メモリセル」を指定するということは,行アドレス信号によ」る指定を当然にその前提としており,これに列アドレス信号が加わることにより,メモリセルが指定されることになる。イ被告がイ号製品は構成要件Cを充足しないとする理由は,イ号製品におけるアドレス入力回路から出力されたアドレス信号は,列アドレス信号及び行アドレス信号であり,アドレス信号ではないという点にある。しかし,構成要件Cにいう「アドレス信号」が,列アドレス信号であることは,前記説示のとおりであるから,被告の上記主張は理由がない。
(5)構成要件Dについてアイ号製品の「第1D型フリップフロップ52」及び「第2D型フリップフロップ53(2.1)は構成要件Dにおける「シフトレジスタ」に「クロ」,ック信号CLK(3.2)は構成要件Dにおける「クロック信号」に,それ」ぞれ該当し,「第1D型フリップフロップ52」は,「列アドレス信号」を「クロック信号CLKの立ち上がりに応答して」取り込み(3.2),「第1D型フリップフロップ52」に取り込まれた「列アドレス信号」は,クロック信号CLKの立ち上がりに応答して「第2D型フリップフロップ53」に取り,込まれる(3.3。)このように,イ号製品の「第1D型フリップフロップ」及び「第2D型フリップフロップ」は「クロック信号CLK」に応答してシフト動作する「シ,フトレジスタ」である。したがって,イ号製品は構成要件Dを充足する。イ被告がイ号製品は構成要件Dを充足しないとする理由は,第1及び第2D型フリップフロップは,クロック信号を元とするが別の信号である信号 4に基づいて動作するものであるという点にある。しかし,構成要件Dにいう「クロック信号に応答して」とは「クロッ,ク信号を元にした信号に応答」する場合をも含むと解すべきことは,構成要件Aについて述べたところと同様である。したがって,イ号製品においても,クロック信号を元に作成した信号4によりシフト動作している以上「クロック信号に応答して」いるものと,いえ,被告の上記主張は理由がない。6( )構成要件Eについてアイ号製品の「配線54(2.1)は構成要件Eにおける「バイパス回路」」に該当し「第1D型フリップフロップ52及び第2D型フリップフロップ5,3」からなるシフトレジスタと「配線54」は並列に設けられている(2.1。)イ被告がイ号製品は構成要件Eを充足しないとする理由はイ号製品の配,「線54」は,導線のみで構成されているからバイパス「回路」には該当しないという点にある。しかし「回路」とは,通常,それを通って電流が流れることができる,器具又は導電体の配列をいうから(甲8,被告のいうように信号処理機)能を持つものに限定されるものではなく単なる1本の配線であっても回,「路」に該当し得るものと解される。また,本件特許発明に即してみても,構成要件Eにいう「バイパス回路」は,シフトレジスタと並列に設けられ,データ読み出しモードにおいてアドレス信号が通過するものである(構成要件E及びF参照。本件特許明)細書の実施例2に関する図及び記載においても,シフトレジスタ62と並列してトランスファーゲート345が設けられ「リード時には・・・,,アドレスは,トランスファーゲート345を通って,シフトレジスタ62においてアドレス信号を遅延させることなく,アドレスバッファ28に供 給する・・・この時・・・アドレス信号はシフトレジスタ62を通過し。ない。」【(0102,図19)と記載されていることからすれば,構成】要件Eにいうバイパス回路は,シフトレジスタと並列して設けられ,リード時(すなわちデータ読み込み時)に,時間的な遅延を生じることなく,アドレス信号を伝達する機能を果たすものと解され,この機能は単なる1本の配線であっても果たすことができるものである。したがって,単なる1本の配線であっても,シフトレジスタと並列して設けられ,上記のような機能を果たすものであれば,構成要件Eにいう「バイパス回路」に該当するものと解される。そうすると,イ号製品における「配線54」は,本件特許発明の構成要件にいうシフトレジスタに該当する第1及び第2D型フリップフロップと並列して設けられ(別紙1のイ号製品説明書1添付第1図参照,データ)の読み出し動作時に,アドレス信号が通過するところであるから(別紙1のイ号製品説明書1の第3の4.2参照,構成要件Eにいう「バイパス)回路」に該当する。ウよって,イ号製品は,構成要件Eを充足する。7( )構成要件Fについてアイ号製品の「データの読み出し動作時」(4.2)は構成要件Fにおける「データ読出しモード」に該当し「データの読み出し動作時」には「スイッチ,,回路55により配線54を通過する信号が選択されるため」,「アドレス入力部51が取り込んだ列アドレス信号は,配線54を介しアドレス出力部56に出力される(4.2。そして「配線54」がバイパス回路に該当するこ」),とは,構成要件Eについて述べたとおりである。イ被告がイ号製品は構成要件Fを充足しないとする理由は,
①本件特許発明では「シフトレジスタと並列にバイパス回路(構成要件E)があり,,」データ読み出し時にアドレス信号はバイパス回路のみを通過することとな っているのに対し,イ号製品においては,アドレス信号は,データ読み出し時に,バイパス及びシフトレジスタ52・53をも通過する構成となっている,
②イ号製品において配線54を通過するのは,列アドレス信号でAあり,アドレス信号ではないという2点にある。a)しかし,イ号製品において,データ読み出し時に,シフトレジスタ52,53を通過したアドレス信号は,スイッチ回路55で選択されず,そこで止まってしまう一方で,配線54を通過したアドレス信号がスイッチ回路55で選択され,時間的な遅延を生じることなく,カラムアドレス出力部を介してメモリ・コア部へ伝達されるから,配線54は,迂回路(バイパス)の機能を果たしているといえる。そうすると,イ号製品においても,前記のとおり,データ読み出し時には,本件特許発明にいうバイパス回路に該当する「配線54」を通過した信号が選択され,それがアドレス出力部56に出力され,メモリセル部に転送される構成となっており(別紙1のイ号製品説明書1の第3の4.2ないし4.4参照,そのような構成によっても読み出し時の)高速処理は実現され得るものである。b)イ号製品において配線54を通過するのは,列アドレス信号であり,行アドレス信号を含めたアドレス信号はないものの列アドレス信号が,,本件特許発明の構成要件Fにいう「アドレス信号」に該当することは,前記説示のとおりである。ウしたがって,イ号製品は,構成要件Fを充足する。8( ) 構成要件Gについて4イ号製品が半導体装置であり記憶回路であることは,前記第2の1( )記載のとおりであるから,イ号製品は,構成要件Gをも充足する。9( )小括以上によれば,イ号製品は,構成要件AないしGを充足するものであり, 本件特許発明の技術的範囲に属するものである。4そして,ロ号製品は,前記第2の1( )記載のとおり,イ号製品のいずれかをモジュールとして搭載したメモリ装置である。したがって,被告製品を輸入・販売する行為は,本件特許権を侵害するものである。
2争点2(本件特許は無効にされるべきものか)について。
(1)進歩性(特許法29条2項)についてア乙4発明及び乙5発明に基づく主張についてa)乙4発明と本件特許発明との一致点及び相違点乙4発明は,高周波数のクロック入力に対応できる入力バッファ回路を提供することを目的とした,高速クロック信号に対応した入力バッファ回路,集積回路装置,半導体記憶装置,及び集積回路システムに関する発明であり,従来,メモリに対するデータの書き込みにおいては,コントローラからクロック信号をメモリに供給して,さらにそのクロック信号に同期させてアドレス信号をメモリに供給し,さらに,コントローラは,そのクロック信号に同期させて書き込みのためのデータ信号をメモリに供給するところ,一般にコントローラには数多くのメモリチップが接続されるため,クロック信号及びアドレス信号の供給にはバッファが介され,このバッファによる遅延のためにメモリが受け取るクロック信号と書き込みのためのデータ信号とが同期がとれなくなる可能性があることから,バッファによる遅延が問題とならない程度に低い周波数のクロック信号を用いていた(すなわち,バッファ遅延によって,使用可/能なクロック信号の周波数が制限されていた)のに対し,アドレスコ。/マンド信号ADDCMDの入力に使用されるクロック信号(システムクロック信号SCLK)と,データ信号DATAの入出力専用に用いられるクロック信号(エコークロック信号ECLK)とを別々に供給し, データ信号DATAとシステムクロック信号SCLKとの間で同期をとる必要をなくすことによって,上記バッファ遅延によるクロック周波数の問題を解決したものである(乙4の【発明の名称】,【0109】ないし【0114】)。/そして,その構成についてみると,乙4発明のアドレスコマンド入力回路113においてはシステムクロック信号SCLKに同期させて,,/アドレスコマンド信号を受け取ることとされている乙40111(【】)。データ信号の取り込みは,エコークロック信号ECLKに同期して行われ,データ信号の出力は,システムクロック信号SCLKに同期したクロックφ5又はφ6によって行われているから(乙4【0133】ないし【0138,図17,メモリへの書き込み動作を行う以上,アド】)レス信号の出力もシステムクロック信号SCLKに同期していると解するのが自然である。そうすると,乙4発明は,クロック信号に同期してアドレス信号を取り込み,出力するアドレス入力回路を有するといえるから,乙4公報には構成要件Aが開示されているといえる。また,乙4発明は,上記のようにエコークロック信号ECLKに同期してデータ信号を取り込み,クロック信号に同期してアドレス信号を出力するものであるから,乙4公報には構成要件Bも開示されている。さらに,乙4公報に明確な記載はないものの,乙4発明が書き込み動作を行うメモリであるから,当然に,アドレス入力回路からのアドレス信号で指定されたメモリセルに,データ入力回路からのデータ信号を書き込む内部回路を有していると考えられ,乙4公報には構成要件C及びGも開示されている。したがって,乙4発明と本件特許発明との相違点は,構成要件D,E及びFである(以下「本件相違点」という。)。b)本件相違点についての容易想到性 ①乙5発明は,メモリアクセス方式に関する発明であり,従来,大規模集積化されたメモリ,特にダイナミックRAMにおいては,ピン数を減少させるため,外部より行アドレス選択信号(RAS)と列アドレス選択信号(CAS)の2本のタイミング信号を入力し,行選択デコーダ用アドレス信号をRASタイミングでラッチし,列選択用デコーダ用アドレス信号はCASタイミングでラッチをかけ,アレイセル上の任意の1ビットを読み出したり書き込んだりする,アドレス多重化技術が使われているところ,この種のRAMにおいては,高速クロックでCPUがメモリをアクセスする場合,例えば,CAS信号が出てからある時間たってデータが実際にメモリから出力されるので,ノー・ウエイトではCPUはデータを読むことができず,そのため,ウエイトサイクルを挿入して,1ウエイト以上,CPUはデータを待たなければならず,非常に効率が悪かったことから,コントロール側においてRAS信号をメモリリクエストとは無関係に予め送出しておき,書き込み時にはCAS信号を遅延させてメモリへ送出し,読み出し時には遅延させることなくメモリ側へ出力させることとしてCPUのウエイトサイクルを取り除き,メモリの読み書き動作が高速にできるようにしたものである(乙5。)このように,乙5発明における記憶回路は,メモリのアドレス信号やデータ信号の入力回路に関わるものではなく,アドレス信号を読み込む動作タイミングをデータ読み込み時と書き込み時とで切り替えるa )メモリの外部回路にすぎないから(乙5の3丁目下段,第1図( ) ,そもそも,乙5発明は本件特許発明とは構成上異なる部分の発明に関するものであって,その構成を対比し,乙5発明が本件特許発明の構成要件を開示するものか否かを論じること自体が困難である。
②また,乙5発明が本件特許発明の構成要件を開示するか否かはさて おき,乙4発明と乙5発明を組み合わせたとしても,それによって得られる構成は,上記の乙5発明の内容にかんがみ,乙4発明においてコントロール側でCAS信号の送出タイミングを書き込みと読み出しで変更する構成にすぎないものと考えられる。このような構成からさらに本件特許発明の構成に至るためには,タイミングの制御をコントロール側ではなくメモリ内で行う構成に変更し,さらに,CAS信号の遅延を制御するのではなく,アドレス信号そのものの遅延を制御する構成に変更することが必要である。しかし,列アドレス信号の取り込みタイミングを示すCAS信号と「アドレス入力回路」から出力,される列アドレス信号のタイミングとは別であり,CPU内部での動作としてウエイトサイクルをなくすという乙5発明の課題と,アドレス信号とデータ信号のタイミングを調整するという本件特許発明の課題とは,別の課題であって,上記のような変更のいずれについても,乙4公報にも乙5公報にも記載も示唆もない。そうすると,乙4発明と乙5発明から本件特許発明の構成には容易に想到し得ないといわざるを得ない。さらに,効果を比較してみると,本件特許発明では,異なるタイミングで取り込んだアドレス及びデータを正確かつ高速に処理する半導体装置を前提とし列アドレス信号そのものの遅延を制御することで,,リード動作時に最短時間で出力を得るという効果を生じるのに対し,乙5発明は,上記のとおり,列アドレス信号を取り込むCAS信号のタイミングを遅延の有無で変えるだけであって,アドレスを確定させbておく期間(アドレス確定期間,乙5の第1図( )のAD線上の斜線期間内の遅延時間を短縮するという技術思想しかないしたがって)。,乙4発明及び乙5発明を組み合わせたとしても,その効果は,アドレス確定期間以下の遅延時間を短縮するものでしかなく,アドレス確定 期間と関係なく遅延時間を短縮できるという本件特許発明の効果と比肩し得るものではない。c) したがって,本件特許発明は,乙4発明及び乙5発明から容易に想到し得たものではなく,これらを根拠とした進歩性を欠如する旨の被告の主張は採用できない。イ乙4発明及び乙8発明に基づく主張についてa)本件相違点についての容易想到性①高速高機能論理LSIにおいては同時書き込み読み出しが可能で,,読み出しアドレスが与えられると,その周期内で対応するデータが読み出されまた同時に同一の書き込みアドレスが与えられた場合は,,,書き込まれる前のデータが読み出され,その後で,新たなデータが書き込まれ,あたかもレジスタのように動作することが要求される。乙8発明は,従来の,マスタスレーブ型フリップフロップを用いた半導体記憶回路では回路規模が大きくなるという問題があったことから,,面積効率の高いメモリセル方式を用いることとし,また,メモリセルを用いた半導体記憶回路では,書き込み動作と読み出し動作をその順番で時分割していたことから,回路設計が複雑になり高速化が困難となるという問題があったため,高速同時書き込み読み出し動作が可能で,しかもその設計が容易なメモリセルを用いた半導体記憶回路を提供することを目的としたものである。乙8発明は,上記のように,同時書き込み読み出しが可能で書き込み(入力)アドレス信号と読み出しアドレス信号が別々に与えられることを前提としており,外部からの入力データ信号と書き込み(入力)アドレス信号を1周期遅延して出力し,読み出し信号については遅延させずに出力すること,及び,書き込み選択信号に従って書き込みデータ信号を書き込むと同時に,読み出し選択信号に従って,前記書き込みデータ信号を書き込むと同 時に,前記読み出し選択信号に従って前記読み出しデータ信号を出力するものであり,1周期遅延された前記書き込みアドレス信号と前記読み出しアドレス信号とが一致したことを示す場合,1周期遅延された前記書き込みデータ信号を選択して出力データ信号として外部へ出力するようにすることによって,上記目的を実現したものである(乙8の【請求項1】,【0002】ないし【0013】,【0015】,【0023,図1。乙8発明の上記前提は,乙8発明の実施例を示す】)図1において,書き込みアドレスデコード回路8と読み出しアドレスデコード回路11が別々に設けられていることからも明らかである,。
②以上のとおり,乙8発明には,一つのアドレス信号を遅延させ又はバイパスさせるという発想がないから,乙8公報には,構成要件E,ひいては構成要件Fについて,記載も示唆もなく,これらの構成要件を開示するものではない。また乙4発明は同時書き込み読み出しを前提としていないから,,,これに上記のような前提を有する乙8発明を置換又は付加することを当業者が容易に想到し得たとは考え難い。よって,本件特許発明は,乙4発明及び乙8発明から容易に想到し得たものではなく,これらを根拠とした進歩性を欠如する旨の被告の主張は採用できない。ウ乙4発明及び乙21発明に基づく主張についてa)本件相違点についての容易想到性①乙21発明は,半導体記憶装置,特にシーケンシャルアクセス方式あるいはシリアルアクセス方式のメモリ,VRAM(ビデオRAM),フィールドメモリなどのようなシリアルアドレスポインタを使用する半導体記憶装置に関するものであり,従来のシリアルアドレスポインタを使用するシーケンシャルアクセスメモリに通常のRAMと同様の 冗長技術を導入した場合には歩留まり等の点で問題があることから,,シーケンシャルアクセスあるいはシリアルアクセスの対象となるメモ/リセルアレイに多くの不良行及び又は不良列が多く存在することが判明した場合でも,不良チップを救済することが可能となり,歩留まりの向上を図ることができ,メモリセルアレイに冗長性を導入するための回路構成が簡単に済むようにすることを目的とし,カスケード型のメモリセルアレイとメモリセルアレイの行数又は列数のk整数,()/分の1に対応する段数を有し,メモリセルアレイの使用される行及び又は列のアドレスをシリアルに指定するためのシリアルアドレスポインタ用のシフトレジスタと,上記シフトレジスタの各段に対応して設けられた,上記シフトレジスタの所望の段をバイパスさせることが可能なバイパス回路,及び,バイパスの対象となるシフトレジスタ段に対するバイパスの可否を制御するバイパス制御回路とを具備することによって,上記目的を実現したものである(乙21の【0001】ないし【0016】,【0087】)。
②したがって,乙21発明には,アドレス信号をバイパスさせるという発想がないから,乙21公報には,構成要件E,ひいては構成要件Fについて,その記載も示唆もなく,これらの構成要件を開示するものではない。そうすると,本件特許発明は,乙4発明及び乙21発明から容易に想到し得たものとは考え難く,これらを根拠とした進歩性を欠如する旨の被告の主張は採用できない。なお,乙4発明及び乙21発明に基づく被告の上記主張は,本件のその余の争点に関する当事者の主張・立証が尽くされ,損害についての審理も終了した後の審理の終結段階において突然なされたものであって,訴訟の完結の遅延を招く程のものでなかったとはいえ,本件の 審理経過にかんがみれば,明らかに適時提出主義(民事訴訟法156条)に反し不相当なものであったことを付言する。
(2)明細書の記載不備(特許法36条6項1号)について被告は,本件特許発明の「発明が解決しようとする課題」は,図24に示される最短tDSSのタイミング,及び図25に示される最長tDSSのタイミングのいずれにおいても,アドレスと対応するデータとをクロックに同期したタイミングで同時に内部回路に供給することであり,そのためには,2組のデータラッチが必要であるとして,本件特許明細書には記載不備の違法がある旨主張する。しかし,本件特許発明は,請求項33に係るものであり,異なるタイミングで取り込んだアドレス及びデータを正確かつ高速に処理する半導体装置を提供することを目的とし,また,リード動作時に最短時間で出力を得ようとするものであると認められる(甲2の【0014】,【0102】,【0119】)。そうすると,最短及び最長tDSSのタイミングのいずれにおいてもアドレスに対応するデータを同時に内部回路に供給することは,本件特許発明の課題とは無関係であるから,複数組のデータラッチ回路に順番にデータを書き込み,また順番にデータを読み出す手段は,本件特許発明において必須の手段とはいえない。よって,被告の主張は,その前提において誤っているものであるから,採用することはできず,本件特許明細書に特許法36条6項1号の記載不備の違法はない。3( )小括以上のとおり,本件特許発明は,無効とされるべきものではなく,被告製品の輸入・販売は,本件特許権を侵害するものである。
3争点3(差止めの必要性)について11( )被告は,前記第3の3〔被告の主張〕( )記載のとおり,被告製品の一部 について,輸入・販売の事実を否認する。しかし,証拠(甲3の1ないし24,10の1,10の2の1ないし21,15の1ないし16)によれば,被告が被告製品を輸入・販売していると認められる。2また,被告は,前記第3の3〔被告の主張〕( )記載のとおり,被告製品の一部について,既にナンヤが製造を終了しているから,差止めの利益がない旨主張する。しかし,被告がナンヤにおいて製造を終了したと主張するものが現在もナンヤのウェブサイトに掲載されていた上(甲20の1ないし4,製造を終)了していたとしても在庫が存在する限り輸入・販売することは可能である,。被告が主張する事情のみでは,差止めの必要性を否定することはできない。したがって,被告による被告製品の輸入,譲渡,貸渡し,譲渡若しくは貸渡しのための展示の差止めを求める原告の請求は理由がある(ただし,被告が被告製品を製造しているとか,製造するおそれがあることを認めるに足りる証拠はないので,被告製品の製造についての差止め請求は理由がない。)。2( )被告は,原告は,DRAMを製造・販売していないなどとして,差止め等に仮執行宣言を付す必要性はない旨主張する。しかし,証拠(甲16の1ないし4)によれば,原告は平成14年8月以降DRAMを販売していたことが認められるのであって,仮執行宣言を付す必要性(民事訴訟法259条1項)がないとはいえない。
4争点4(損害の発生及びその数額)について1( )基礎とすべき被告製品の売上げ●(省略)●2( )基礎とすべき実施料率本件特許発明は,請求項33記載の構成のものであり,異なるタイミングで取り込んだアドレス及びデータを正確かつ高速に処理する半導体装置を提 供することを目的とし,また,リード動作時に最短時間で出力を得ようとするものであることは前記認定のとおりであり,DDRSDRAMの動作の高速化,実用化にかかる技術に関する発明であって,DDRSDRAMの規格に関わる規格を決める上で欠かすことができないものと認められる()。したがって,DDRSDRAMを製造・販売するには多数の特許が必要であり,被告の主張するとおり,半導体の分野では膨大な数の特許を包括的に実施許諾することが多いとしても,本件特許発明は,その中でも基礎的で重要性の高い発明であるというべきである。また,DDRSDRAMは,多種多様な電子製品に利用されるものであり,被告による被告製品の売上高は,上記認定のとおり,膨大な額にのぼる上,年々増加している。さらに「電子・通信用部品」に関する実施料の平均は,平成4年度ない,し10年度で,イニシャルありの場合は3.5%,イニシャルなしの場合は3.3%で,最頻値が1%であり,実施料率が8%以上の高率の契約の大半を,半導体に関する契約が占めていた(甲18。)以上の諸事情にかんがみれば,上記甲18は外国技術導入契約の実施料を基にしたものであること,半導体分野の場合,複数の特許を包括的に実施許諾する場合が多いこと,その他,原・被告が挙げる実施料率の例等を考慮したとしても,本件特許権侵害において,実施料相当額の損害を算定するに当たり基礎とすべき実施料率は,1%と認めるのが相当である。3( )損害額●(省略)●第5結論以上によれば,原告の請求は,被告製品の製造の差止めを求める部分を除いて,いずれも理由があるから認容することとし,訴訟費用については,民訴法61条,64条ただし書を適用し,仮執行の宣言については,主文1項及び3 項に限り認めるのが相当であり,その余は相当でないからこれを付さないこととして,主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第46部
裁判長裁判官設樂隆一
裁判官間史恵
裁判官古庄研 被告製品目録1イ号製品下記の製品型格の製品を含むDDRSDRAM(シンクロナス・ダイナミックランダム・アクセス・メモリ,DDR2)SDRAM(シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)及びDDR3SDRAM(シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)記Nanyaブランドダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ128Mb DDR SDRAMNT5DS32M4ATNT5DS16M8ATNT5DS8M16FSNT5DS4M32EG,,,,NT5DS8M16FT,NT5DS8M16DTNT5DS16M8DTNT5DS8M16DS,,,NT5DS16M8DS256Mb DDR SDRAMNT5DS64M4ATNT5DS32M8ATNT5DS64M4AWNT5DS32M8AW,,,,NT5DS64M4BTNT5DS32M8BTNT5DS16M16BTNT5DS64M4BF,,,,NT5DS32M8BFNT5DS16M16BFNT5DS64M4CTNT5DS32M8CT,,,,NT5DS16M16CTNT5DS64M4CSNT5DS32M8CSNT5DS16M16CS,,,,NT5DS32M8BSNT5DS16M16BSNT5DS16M16CGNT5DS16M16CF,,,,NT5DS16M16BG,NT5DS64M4BSNT5DS64M4BG,512Mb DDR SDRAMNT5DS128M4BTNT5DS64M8BTNT5DS32M16BTNT5DS128M4BF,,,,NT5DS64M8BFNT5DS32M16BFNT5DS128M4BGNT5DS64M8BG,,,, NT5DS32M16BGNT5DS128M4BSNT5DS64M8BSNT5DS32M16BS,,,,NT5DS32M16BGNT5DS128M4AFNT5DS64M8AFNT5DS32M16AF,,,,NT5DS128M4CG256Mb DDR2 SDRAMNT5TU16M16AG512Mb DDR2 SDRAMNT5TU128M4ABNT5TU64M8ABNT5TU32M16AFNT5TU128M4AE,,,,NT5TU64M8AENT5TU32M16AGNT5TU64M8AFNT5TU32M16AE,,,,NT5TU128M4BENT5TU64M8BENT5TU32M16BG,,1Gb DDR2 SDRAMNT5TU256M4AJNT5TU128M8AJNT5TU64M16AM,,,NT5TU256M4BJNT5TU128M8BJNT5TU64M16BM,,2Gb DDR2 SDRAMNT5TU512T4BU, NT5TU256T8BU512Mb DDR3 SDRAMNT5CB128M4ANNT5CB64M8ANNT5CB32M16AP,,Elixirブランドダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ64Mb DDR SDRAM GraphicN2DS6H16FS 128Mb DDR SDRAM GraphicN2DS12832EFN2DS12832EGN2DS12Q16BTN2DS12Q16BS,,,,N2DS12H16CTN2DS12H16BTN2DS12H16CT,,,N2DS12H16CSN2DS12816FS,256Mb DDR SDRAM GraphicN2DS25616BTN2DS25616CTN2DS25H16BTN2DS25616CS,,,,N2DS25680CSN2DS25680CTN2DS25H16BS,,512Mb DDR SDRAM GraphicN2DS51216AFN2DS51216BTN2DS51216BSN2DS51280BG,,,,N2DS51240BGN2DS51216BGN2DS51240BTN2DS51280BT,,,,N2DS51240BSN2DS51280CSN2DS51280BS,,256Mb DDR2 SDRAM GraphicN2TU25H16AF,N2TU25H16ASN2TU25H16AGN2TA25616AGN2TU25H80AB,,,512Mb DDR2 SDRAM GraphicN2TU51280AEN2TU51240AEN2TU51240ABN2TU51216AG,,,,N2TU51280ABN2TU51280AF,,N2TU51216AF,N2TU51240ABN2TU51216AFN2TU51280ABN2TU51240BE,,,,N2TU51240ASN2TU51216ASN2TU51216BGN2TU51280AS,,,,N2TU51280BE Super Elixirブランドダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ64Mb DDR SDRAM GraphicN2DS6H16FS128Mb DDR SDRAM GraphicN2DS12H16BTN2DS12H16CTN2DS12Q16BT,,,N2DS12H16CSN2DS12816FSN2DS12Q16BS,,256Mb DDR SDRAM GraphicN2DS25H16BTN2DS25616CTN2DS25616BTN2DS25680CT,,,,N2DS25H16BSN2DS25616CSN2DS25680CS,,512Mb DDR SDRAM GraphicN2DS51240BTN2DS51216AFN2DS51216BTN2DS51280BT,,,,N2DS51240BSN2DS51240BGN2DS51216BGN2DS51216BS,,,,N2DS51280BGN2DS51280CSN2DS51280BS,,256Mb DDR2 SDRAM GraphicN2TU25H16AF512Mb DDR2 SDRAM GraphicN2TU51240ABN2TU51216AFN2TU51280AFN2TU51280AB,,, 別紙1イ号製品説明書1イ号製品のメモリにおいては,集積度が異なるなどの相違があるが,本件特許発明と関わりのある以下の説明に関する部分については,すべて同じ構成である。
第1図面の簡単な説明第1図及び第2図は,アドレス信号処理回路部5,データ信号処理回路部6,メモリ・コア部7,データ読出し部8からなるイ号製品のメモリの概念的回路図である。
第2図面の説明1アドレス端子2クロック端子3データストローブ端子4データ端子5アドレス信号処理回路部51アドレス入力部52第1D型フリップフロップ53第2D型フリップフロップ54配線55スイッチ回路56アドレス出力部6データ信号処理回路部61データ入力部62データ出力部 7メモリ・コア部71アドレス・デコーダ72データライン・ドライバ73メモリセル・アレイ74メモリセル700ロウアドレス・デコーダ8データ読出し部第3イ号製品の構成1.全体構成イ号製品の回路は,第1図及び第2図に示すとおり,主として・アドレス信号処理回路部5,・データ信号処理回路部6,・メモリ・コア部7,・データ読出し部8からなる。
2.各部の説明2.1アドレス信号処理回路部5アドレス信号処理回路部5は,アドレス入力部51,第1D型フリップフロップ52,第2D型フリップフロップ53,配線54,スイッチ回路55及びアドレス出力部56からなる。第1D型フリップフロップ52及び第2D型フリップフロップ53と配線54は並列に設けられている。
2.2データ信号処理回路部6データ信号処理回路部6は,データ入力部61及びデータ出力部62からなる。 2.3メモリ・コア部7メモリ・コア部7はアドレス・デコーダ71,データライン・ドライバ72及びメモリセル・アレイ73からなる。メモリセル・アレイ73は,多数のメモリセル74を備えている。
3イ号製品のデータ書き込み動作3.1アドレス入力部51は,クロック信号CLKの立ち上がりに応答して,外部から,第1のタイミングで行アドレス信号が,第2のタイミングで列アドレス信号が取り込まれる。
3.2アドレス入力部51が取り込んだ列アドレス信号は,クロック信号CLKの立ち上がりに応答して,第1D型フリップフロップ52に取り込まれる。
3.3第1D型フリップフロップ52が取り込んだ列アドレス信号は,クロック信号CLKの次の立ち上がりに応答して,第2D型フリップフロップ53に取り込まれる。
3.4第2D型フリップフロップ53に取り込まれた列アドレス信号は,さらに,アドレス出力部56に出力される。これは,データの書き込み動作時には,スイッチ回路55により第1D型フリップフロップ52と第2D型フリップフロップ53を通過する信号が選択されるためである。
3.53.1から約1クロック周期以上の時間をおいて,データ信号DQは,データストローブ信号DQSの立ち上がり及び立ち下がりに応答して,データ入力部61に取り込まれる。 3.6データ信号DQは,データ入力部61からデータ出力部62に出力される。
3.7アドレス出力部56に入力された列アドレス信号は,クロック信号CLKの立ち上がり(又は立ち下がり)に応答して,アドレス・デコーダ71に出力される。
また,データ信号DQは,クロック信号CLKの立ち上がり(又は立ち下がり)に応答して,データ出力部62からデータライン・ドライバ72に出力される。
3.8ロウアドレス・デコーダ700は,入力された行アドレス信号をデコードする。
アドレス・デコーダ71は,入力された列アドレス信号をデコードする。
そして,ロウアドレス・デコーダ700がデコードした行アドレス信号及びアドレス・デコーダ71がデコードした列アドレス信号が指定するメモリセル・アレイ73中のメモリセル74に,データライン・ドライバ72が出力するデータ信号DQが書き込まれる。
4イ号製品のデータ読み出し動作4.1アドレス入力部51は,クロック信号CLKの立ち上がりに応答して,行アドレス信号及び列アドレス信号を取り込む。
4.2アドレス入力部51が取り込んだ列アドレス信号は,配線54を介しアドレス出力部56に出力される。
これは,データの読み出し動作時には,スイッチ回路55により配線54を通過する信号が選択されるためである。
4.3アドレス出力部56に入力された列アドレス信号は,クロック信号CLK の立ち上がり(又は立ち下がり)に応答して,アドレス・デコーダ71に出力される。
4.4そして,ロウアドレス・デコーダ700がデコードした行アドレス信号及びアドレス・デコーダ71がデコードした列アドレス信号が指定したメモリセル・アレイ73内のメモリセル74のデータ信号DQをデータ読出し部8に出力する。
4.5データ読出し部8が取り込んだデータ信号DQは,内部ストローブ信号DQSの立ち上がり及び立ち下がりに応答して,データ端子4を通じて外部に出力される。また,内部ストローブ信号DQSもデータストローブ端子を通じて外部に出力される。 別紙2イ号製品説明書2イ号製品のメモリにおいては,集積度が異なるなどの相違があるが,本件特許発明と関わりのある以下の説明に関する部分については,すべて同じ構成である。
第1図面の簡単な説明第1図は,アドレス信号処理回路部5,データ信号処理回路部6,メモリ・コア部7,データ読出し部8からなるイ号製品のメモリの概念的回路図である。
第2図面の説明1アドレス端子2クロック端子3データストローブ端子4データ端子5アドレス信号処理回路部51アドレス入力部52第1D型フリップフロップ53第2D型フリップフロップ54配線55スイッチ回路56アドレス出力部6データ信号処理回路部61データ入力部62データ出力部7メモリ・コア部 71アドレス・デコーダ72データライン・ドライバ73メモリセル・アレイ74メモリセル8データ読出し部第3イ号製品の構成1.全体構成イ号製品の回路は,第1図に示すとおり,主として・アドレス信号処理回路部5,・データ信号処理回路部6,・メモリ・コア部7,・データ読出し部8からなる。
2.各部の説明2.1アドレス信号処理回路部5アドレス信号処理回路部5は,アドレス入力部51,第1D型フリップフロップ52,第2D型フリップフロップ53,配線54,スイッチ回路55及びアドレス出力部56からなる。第1D型フリップフロップ52及び第2D型フリップフロップ53と配線54は並列に設けられている。
2.2データ信号処理回路部6データ信号処理回路部6は,データ入力部61及びデータ出力部62からなる。
2.3メモリ・コア部7 メモリ・コア部7はアドレス・デコーダ71,データライン・ドライバ72及びメモリセル・アレイ73からなる。メモリセル・アレイ73は,多数のメモリセル74を備えている。
3イ号製品のデータ書き込み動作3.1アドレス入力部51は,クロック信号CLKの立ち上がりに応答して,外部からのアドレス信号Aを取り込む。
3.2アドレス入力部51が取り込んだアドレス信号Aは,クロック信号CLKの立ち上がりに応答して,第1D型フリップフロップ52に取り込まれる。
3.3第1D型フリップフロップ52が取り込んだアドレス信号Aは,クロック信号CLKの次の立ち上がりに応答して,第2D型フリップフロップ53に取り込まれる。
3.4第2D型フリップフロップ53に取り込まれたアドレス信号Aは,さらに,アドレス出力部56に出力される。これは,データの書き込み動作時には,スイッチ回路55により第1D型フリップフロップ52と第2D型フリップフロップ53を通過する信号が選択されるためである。
3.53.1から約1クロック周期以上の時間をおいて,データ信号DQは,データストローブ信号DQSの立ち上がり及び立ち下がりに応答して,データ入力部61に取り込まれる。
3.6データ信号DQは,データ入力部61からデータ出力部62に出力される。 3.7アドレス出力部56に入力されたアドレス信号Aは,クロック信号CLKの立ち上がり(又は立ち下がり)に応答して,アドレス・デコーダ71に出力される。
また,データ信号DQは,クロック信号CLKの立ち上がり(又は立ち下がり)に応答して,データ出力部62からデータライン・ドライバ72に出力される。
3.8ここに記載されていないロウアドレス・デコーダ700は,入力されたアドレス信号Aのうちの行アドレスをデコードする。
アドレス・デコーダ71は,入力されたアドレス信号Aのうちの列アドレスをデコードする。
そして,ロウアドレス・デコーダ700がデコードした行アドレス及びアドレス・デコーダ71がデコードした列アドレスが指定するメモリセル・アレイ73中のメモリセル74に,データライン・ドライバ72が出力するデータ信号DQが書き込まれる。
4イ号製品のデータ読み出し動作4.1アドレス入力部51は,クロック信号CLKの立ち上がりに応答して,アドレス信号Aを取り込む。
4.2アドレス入力部51が取り込んだアドレス信号Aは,配線54を介しアドレス出力部56に出力される。
これは,データの読み出し動作時には,スイッチ回路55により配線54を通過する信号が選択されるためである。
4.3アドレス出力部56に入力されたアドレス信号Aは,クロック信号CLKの立ち上がり(又は立ち下がり)に応答して,アドレス・デコーダ71に出力される。 4.4そして,ロウアドレス・デコーダ700がデコードした行アドレス及びアドレス・デコーダ71がデコードした列アドレスが指定したメモリセル・アレイ73内のメモリセル74のデータ信号DQをデータ読出し部8に出力する。
4.5データ読出し部8が取り込んだデータ信号DQは,内部ストローブ信号DQSの立ち上がり及び立ち下がりに応答して,データ端子4を通じて外部に出力される。また,内部ストローブ信号DQSもデータストローブ端子を通じて外部に出力される。 2ロ号製品下記の製品型格の製品を含むDDRDIMM,DDR2DIMM及びDDR3DIMMダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ・モジュール記NanyaブランドDDR UDIMMNT256D64S88C0GNT256D64S88C0GYNT512D64S88B0G,,,NT512D64S8HC0GNT512D64S8HC0GYNT1GD64S8HB0G,,,NT1GD64S8HB0GYNT512D64S88B0GYNT256D64SH4B0GY,,DDR SODIMMNT256D64SH8C0GMNT512D64SH8B0GMNT512D64SH8B0GN,,,NT256D64SH8C0GNNT1GD64S8HB0FMNT1GD64S8HB0FN,,,NT256D64S88AMGMNT512D64S8HAKWMNT256D64SH4B0GN,,DDR RDIMMNT512D72S89B0FUNT1GD72S4PB0FUNT1GD72S4PC0FV,,,NT2GD72S4NC0FVNT512D72S89B0FV,DDR2 UDIMMNT512T64U88A0BYNT512T72U89A0BYNT1GT72U8PA0BY,,,NT1GT64U8HA0BYNT256T64UH4A0FNT512T64U88A0F,,,NT512T72U89A0FNT256T64UH4A0FYNT256T64UH4A1FY,,, NT512T64U88A1BYNT512T72U89A1BYNT1GT64U8HA1BY,,,NT1GT72U8PA1BYNT1GT64U8HB0BYNT1GT72U8PB0BY,,,NT2GT64U8HB0JYNT2GT72U8PB0JYNT512T64U88B0BY,,,NT512T72U89B0BYNT256T64UH4B0FY,DDR2 SODIMMNT1GT64U8HA0BNNT256T64UH4A0FNNT256T64UH8A1FN,,,NT512T64UH8A0FNNT512T64UH8A1FNNT1GT64U8HB0BN,,,NT256T64UH4A1FNNT256T64UH4B0FNNT512T64UH8B0FN,,,NT1GT64UH8B0MNNT2GTT64U88B0UN,DDR2 RDIMMNT1GT72U4PA0BUNT512T72U89A0BVNT1GT72U4PA0BV,,,NT2GT72U4NA0BVNT512T72U89A0FUNT1GT72U4PB0BV,,,NT2GT72U4NA1BVNT2GT72U4NB0BVNT512T72U89B0BV,,,NT2GT72U4PB0JVNT4GTT72U4PB0UVNT2GT72U4NA2BV,,DDR2 FBDIMMNT512T72U89A0BLNT1GT72U8PA0BLNT1GT72U4PA0BL,,,NT1GT72U8PA0BDNT1GT72U8PA0BENT1GT72U8PA0BN,,,NT2GT72U4NA0BNNT512T72U89A0BDNT512T72U89A0BE,,,NT512T72U89ACBNNT512T72U89B1BN,,NT512T72U89B0BNNT512T72U89A2BNNT512T72U89A5BD,,,NT1GT72U8PA3BDNT1GT72U8PA2BNNT1GT72U8PACBN,,,NT1GT72U8PB0BNNT1GT72U8PB1BNNT2GT72U4NACBN,,,NT2GT72U4NB0BNNT2GT72U4NB1BNNT2GT72U4NA1BN,,, NT2GT72U4NA1BDNT4GTT72U4PB1UD,DDR3 UDIMMNT512C64B88A0NYNT1GC64B8HA0NY,ElixirブランドDDR SDRAM SO DIMMM2S25664DSH4A0FM2S25664DSH4B1G,,M2S51264DSH8B1GM2S51264DSH8A0F,,M2N25664DSH8C1GM2N51264DSH8B1G,DDR SDRAM Unbuffered DIMMM2U12864DSH4B3GM2U12H64DS88B3GM2U12864DSH4B3F,,,M2U25664DS88B3GM2U25664DS88B3FM2U25664DSH8B3G,,,M2U25664DS88C1GM2U25664DS88C3GM2U25664DS88B5G,,,M2U25664DSH8B3GM2U25H64DS88A1FM2U25664DSH4B1G,,,M2Y25664DSH4B1GM2Y25664DS88C3GM2Y25664DS88B1G,,,M2U51264DS8HB3GM2U51264DS88A0FM2U51264DS8HC1G,,,M2U51264DS8HC3GM2U51264DS88A1FM2U51264DS8HA0G,,,M2U51264DS88B1GM2U51264DS88C0G,,M2U5126488C1GM2U51264DS88C1G,,M2Y51264DS88B1GM2Y51264DS8HB1GM2Y51264DS88C1G,,,M2Y51264DS8HC3G,M2U1G64DS8HA1FM2U1G64DS8HA0F,,M2U1G64DS8HB1GM2U1G64DS8HC0G,,M2U1G64DS8HC1G, M2Y1G64DS8HB1GM2Y1G64DS8HC1G,DDR2 SDRAM SO DIMMM2S25664TUH4A0FM2S51264TUH8A0F,,M2N25664TUH4B0FM2N25664TUH4A2FM2N51264TUH8A2F,,,M2N51264TU88B0FM2N1G64TU8HA2BM2N1G64TU8HB0B,,DDR2 SDRAM Unbuffered DIMMM2U25664TUH4A0FM2U51264TU88A0FM2U1G64TU8HA0F,,,M2U1G64TU8HA0BM2U1G64TU8HA2BM2U1G64TU8HA2F,,,M2U25664TUH4A2FM2U51264TU88A0BM2U51264TU88A2B,,,M2U51264TU88A2FM2U51H64TU88A2B,,M2Y25664TUH4B0FM2Y51264TU88B0BM2Y51264TU88A0B,,,M2Y51264TU88A2BM2Y51264TU88A2GM2Y51264TU88A4B,,,M2Y51264TU88B4BM2Y1G64TU8HA0BM2Y1G64TU8HB4B,,,M2Y1G64TU8HA2BM2Y1G64TU8HA4BM2Y1G64TU8HB0B,,,M2Y1G64TU8HA2GDDR2 SDRAM FB DIMMM2D51272TU89A8BM2Y1G64TU8HB4BM2D1G72TU8PA6B,,Super ElixirブランドDDR SDRAM SO DIMMM1S25664DSH8B0FM1S25664DSH8C1GM1S25664DSH4A0F,,,M1S51264DSH8B1GM1S51264DS8HB0FM1S51264DSH8A1F,,, M1S51264DSH8A0FM1S1G64DS8HA0F,M1N1G64DS8HB0FM1N25664DSH4B1GM1N25664DSH8C1G,,,M1N51264DSH8B1G,M2S51264DSH8B1GM2S51264DSH8A0F,,M2N25664DSH8C1GM2N51264DSH8B1G,DDR SDRAM Unbuffered DIMMM1U12864DSH4C1GM1U25664DSH4B1GM1U25664DS88B3GM1U25664DS88C3G,,,M1U51264DS8HC1GM1U51264DS8HC3GM1U51264DS88B1G,,,M1U1G64DS8HB1GM1U51264DS8HB3G,,M1Y1G64DS8HB1GM1Y25664DSH4B1GM1Y51264DS88B1G,,M2U12864DSH4B3G,M2U25664DS88B3GM2U25664DS88B3FM2U25664DSH8B3G,,,M2U25664DS88C1GM2U25664DS88C3G,,M2U25664DSH8B3GM2U25H64DS88A1FM2U25664DSH4B1G,,,M2Y25664DSH4B1GM2Y25664DS88C3GM2Y25664DS88B1G,,,M2U51264DS8HB3GM2U51264DS88A0FM2U51264DS8HC1G,,,M2U51264DS8HC3GM2U51264DS88A1FM2U51264DS8HA0G,,,M2U51264DS88B1GM2U51264DS88C0G,,M2U5126488C1GM2U51264DS88C1G,,M2Y51264DS88B1GM2Y51264DS8HB1GM2Y51264DS88C1G,,,M2Y51264DS8HC3G,M2U1G64DS8HA1FM2U1G64DS8HA0F,,M2U1G64DS8HB1GM2U1G64DS8HC0G,,M2U1G64DS8HC1G, M2Y1G64DS8HB1GM2Y1G64DS8HC1G,DDR2 SDRAM SO DIMMM1S25664TUH4A0FM1N25664TUH4A0F,M1S51264TUH8A0FM1N51264TUH8A0F,,M1N1G64TU8HA0B,M1N1G64TU8HA2BM1N25664TUH4A2FM1N51264TUH8A2F,,DDR2 SDRAM Unbuffered DIMMM1Y25664TUH4A0FM1U25664TUH4A0F,,M1Y51264TU88A0BM1U51264TU88A0F,,M1Y1G64TU8HA0BM1U1G64TU88A0F,,M1U51264TU88A2FM1Y1G64TU8HA2BM1Y25664TUH4A2F,,,M1Y51264TU88A2B ロ号製品説明書ロ号製品は,イ号製品のいずれかのダイナミック・ランダム・アクセス・メモリをモジュールとして搭載したメモリ装置である。
ロ号製品に搭載されているイ号製品の構成は,別紙1イ号製品説明書1に記載されるとおりである。
出典: 平成17年(ワ)第17182号 裁判所ウェブサイト掲載の判決文 →